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SNSで見た結婚式写真にイライラ、もやもや~飯テロならぬ“婚テロ”、未婚女性の約3人に1人が経験あり

[2015/8/7 14:19]

 トレンド総研は、SNSに投稿されている“結婚式写真”にフォーカスした、「婚テロ」に関するレポートを発表しました。調査対象は、SNSを日常的に利用している20歳~39歳の独身女性500名。年代と恋人の有無で均等割り付けして調査しています。

 春から初夏にかけては、秋と並んで結婚式が多い季節。SNSでも、結婚式や披露宴、二次会パーティなどのおめでたい写真を見かける機会が多くなる時期です。

 結婚式写真の投稿を見たことがあるSNSについては、2位以下を大きく引き離して、ダントツ1位となったのが「Facebook」で、55%でした。

 以下、2位「Instagram」18%、3位「Twitter」11%、4位「mixi」7%となりました。

 実名制SNSである「Facebook」は、リアルな人間関係と強く紐付いているため、同僚や知人などに結婚を手軽に報告できる手段として活用されているようです。

 「タグ付け機能」によって、自分とはあまり接点がない人の結婚式写真がタイムラインに表示されることも少なくないのが、結婚式写真の目撃率が圧倒的に高いことの要因のひとつとトレンド総研では分析しています。(なお、他の人にタグ付けされた写真は、タイムラインに自動で載せるか承認制にするか、Facebookの設定でコントロールできます。)

 結婚式写真の種類としては、「結婚式の参列者が投稿した写真(タグ付け機能で表示されているものも含む)」が79%で最多。続いて「自らの結婚式の写真」56%となりました。そのほか、「結婚式のときの写真を使ったプロフィール写真」も34%と目撃率が高くなっています。



 こうしたSNS写真を見てどう思うかについては、「素敵だと感じる」55%、「羨ましい気持ちになる」38%、「幸せな気持ち・気分になる」34%など、やはりポジティブな感情を抱く人が多いようです。

 一方、「幸せをアピールされているように感じる」20%、「焦る(自分も結婚しなければと感じる)」14%、「自慢されているように感じる」12%などのネガティブな感情も一定数が抱いていることがわかりました。

 トレンド総研では、SNS上の結婚式写真を見た際に、もやもやする、憂鬱になる、イラっとする、嫉妬する、自らの結婚に焦りを覚えるなど、ネガティブな感情を抱いたり、ネガティブな気持ちになってしまうことを「婚テロ」と定義。

 そのうえで、「婚テロ」被害にあったことがあるかを聞いたところ、「ある」と回答した人は27%と約3割に上ることが明らかになりました。



 年代別に見ると、20代の被害経験は32%、30代では22%と、20代の方が「婚テロ」被害にあった人が多い結果に。また、恋人の有無によって差があるかを調べるたところ、20代では「恋人がいる」人の方が「恋人がいない」人に比べて「婚テロ」被害経験が多いことがわかりました。

 一方、30代では恋人の有無にかかわらず、20代に比べて「婚テロ」被害経験が少ない結果となりました。トレンド総研では、年代によって被害経験に差が出たのは、20代の「多感さ」が関係しているとも考えられると分析しています。


エピソード:結婚式写真について、実際にどのような気持ちになったか

 20代では“結婚式写真”を見て素敵であると思う反面、ネガティブな感情も抱いてしまう複雑な心境がわかるコメント、30代では「どうでもいい」「興味がない」といったコメントが目立つ結果になりました。

20代

「幸せそうで素敵だなと思う反面、恋人もいない自分に焦りを感じる」(26歳・恋人なし・愛知県)
「すごく素敵で羨ましいけど、自分には程遠いからイラっとするし、見たくない」(25歳・恋人なし・埼玉県)
「綺麗な花嫁姿をみると、羨ましくなる。あまり仲良くない子だと、幸せアピールがちょっとイライラする」(26歳・恋人あり・東京都)
「自分も早く結婚したいと思っているので、正直羨ましさが勝ってしまって少しイラっとする。同時に、まわりに幸せな自分をアピールしたいのかなと冷めた目で見てしまう自分もいる」(27歳・恋人あり・東京都)

30代

「人は人。あまり興味がない。感動もしないし、むかつきもしない」(32歳・恋人あり・神奈川県)
「友達のことと自分のことは全く別に考えているので、憂鬱な気分になることはない」(34歳・恋人なし・愛知県)
「自分には関わりがないので、見かけると正直どうでもいい気持ちになる」(32歳・恋人なし・京都府)

友人・知人のお祝い事を喜ぶ気持ちはありながらも、イラっとしたり、もやもやしたり、冷めた目で見てしまったり、またはどうでもいいと思ったりと、“結婚式写真”に限らず、結婚に対する複雑な女心が反映された今回の調査結果。結婚式は年間を通していつでもおこなわれており、SNSで“結婚式写真”を見る機会は常にあると言えます。今後、まもなく秋の結婚式シーズンを迎え、「婚テロ」被害者が増加する可能性も考えられます。

[工藤ひろえ]