「シティーハンター」誕生から30周年! 「月刊コミックゼノン」編集長・花田健さんが語った北条司さんとのエピソード
今年2015年は「シティーハンター」の連載開始から30周年。8月22日、北九州市の「あるあるCity」にてトークセッション「シティーハンターを知りたい!」と「神谷明アニメトークショー」が開催されました。ここではトークセッションの模様をお送りします。
トークセッションは、「シティーハンター」を描くマンガ家・北条司さんが北九州市出身であることから企画された「「シティーハンター」誕生30周年記念 冴羽★りょうに会いに行こう in 北九州」の一環として行われたもの。「月刊コミックゼノン」で編集長のコアミックス・花田健さんが登壇し、お笑いコンビ「天神パラダイス」の篠原けんじさんが聞き手を務めました。
「(集英社の)『週刊少年ジャンプ』で連載されていた当時、僕は小学生だったので、後に北条さんの担当になるとは夢にも思わず……。ファンとしてカッコイイなぁと思ってただけなので」と花田編集長。話はコアミックスに入社した頃から始まり、「もともと僕は下っ端で入りまして、何となくいるだけで編集長にまでなりました。消去法みたいな(笑)」と会場を笑わせた。
現行の「エンジェル・ハート 2ndシーズン」は「シティーハンター」のパラレルワールドとして展開している作品。
北条さんとの打ち合わせについて花田編集長は、「僕は北条さんにダメ出ししたことは1回もないです(笑)。ゼロベースで雑談から入るんですが、打ち合わせしててスゴいのが、少女が野球のチームをやってて可愛いなって思ったんだよねって(北条さんが)言ったんです。じゃあ今回はそういう少女を出してみましょうか、って言ったら、次の日にネームが上がってるんです」と話します。
北条さんはネームだけでなく原稿を仕上げるのも早いそうで、引き合いに出されたのがやはり花田編集長が担当経験のある「北斗の拳」などで知られる原哲夫さん。「北条さんが夏休みの宿題を7月に全部終わらせちゃうタイプだとすると、原さんは9月になってから頑張るタイプです(笑)」。
北条さんとの出会いでは「初めて会った時は、冴羽★りょうだと思いました。北条さんは否定しますが。社長の堀江が集英社を辞めるのを後押ししたのも北条さんですし、男気があるというか。あの2人は異色で、僕は担当ではあるんですが、同席するとこうだよねああだよねとか固有名詞がなくて、2人だけがわかる世界を横で聞いてます」と、かつて「週刊少年ジャンプ」で敏腕編集長として鳴らした堀江信彦社長との絆にも触れました。
最近では「エンジェル・ハート」のドラマ化が決定し、10月期より放送開始することが発表されたことでも話題になりました。
「北条さんの中では冴羽★りょうをこうしようという意識はないみたいです。“★りょうが勝手にそうしてるだけ”という、親友みたいな感じです」と、北条さんと冴羽★りょう役の上川隆也さんが対談した際の印象も語りました。
ドラマ化以外にも、7月18日から「シティーハンター XYZ Edition」が順次発売になり、話題になっています。全12巻の購入特典として、モーションコミックDVD「★のプロポーズ」か複製原画2種セットから選べます。ファンとしてはどちらも欲しいし、どちらにするか悩ましいところです。