夜間でも100m離れた人物の顔をカラーで撮影できる! スゴい防犯ネットワークカメラをキヤノンが開発中
大阪・高槻市で中学生の遺体が発見された事件では、商店街の防犯カメラ映像が繰り返しテレビでも流され、防犯カメラやNシステムが事件解決に大きな役目を果たしたことが報道されました。
事件当初にテレビで報道された、夜間に駐車場を出入りする車の防犯カメラ映像を見て、「もっと明るくはっきり撮れていれば」と残念がる声がネットでも多く聞かれました。また、最近東京では鉄道設備の火災がしばしば起こり、放火の可能性も含めて調査中と報道されています。
そうした夜間監視のニーズに応えるネットワークカメラをキヤノンが開発中です。夜間に100m離れた場所にいる人の顔までカラーで確認できるという性能の小型カメラで、2016年の製品化を予定しています。
キヤノンが開発中のネットワークカメラは、自社で長年培ってきた光学技術を結集し、600mm(35mmフィルム換算)を超える望遠端においてもF値2.4を達成し、多くの光を取り入れることが可能な大口径の超望遠ズームレンズを搭載しているとのこと。
また、非球面レンズや特殊低分散ガラスのレンズ採用などにより、大口径化に伴って増大する収差も抑制するとともに、レンズユニットの小型化も実現したそうです。
従来の夜間監視は、限られた距離での赤外光の投射や「ナイトモード」による白黒撮影でのみ可能でしたが、大口径レンズと、高感度センサー、高性能映像エンジンの組み合わせにより、開発中の製品では、月明かり程度の明るさに相当する0.08ルクスという暗い環境下でも、100m先の人物の顔をカラーで認識できるとのことです。
また、カメラの向きを電動駆動するパン・チルト機構搭載と超望遠ズームレンズ採用で、幅広い範囲が撮影可能。河川や港湾の自然災害の監視や、ビルの屋上から俯瞰ふかんした都市監視、道路上での自動車のナンバープレートの識別など、日中はもちろん、夜間監視が必要とされる場所での使用に適しているとしています。
個人で購入する製品ではありませんが、最近東京では鉄道施設の火災で電車が止まる事故が続いていて、放火の可能性も含め調査中と報道されています。2020年の東京オリンピック開催に向けてテロ対策も必要となりますし、公共の施設に夜間でも遠くまではっきり映るネットワークカメラの普及を期待したいところです。