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「表現の自由は他人を傷つけて良い権利ではない」~ニコニコ運営が「ニコニコ活動ガイドライン」を公開

[2015/10/2 12:47]

 ニコニコ運営が「ニコニコ活動ガイドライン」を公開しました。ガイドライン公開にあたり、ニコニコインフォでニコニコ運営長が「ユーザーの皆さまへ(ニコニコ活動ガイドラインについて)」と題して、ガイドライン策定の理由や背景を説明しています。

 ガイドラインでは、誰もが自由に表現ができる場所としてニコニコによる規制は最小限にとどめるとして、どういったコンテンツやコメントが運営によって削除される可能性があるかが説明されています。削除される可能性があるのは、公序良俗に反する内容、犯罪予告、違法薬物の売買、劇場で盗撮した映画など、ごく常識的なことが挙げられていますが、特徴的なのは「他者の表現を妨害することは認めません」とした項目を設けている点。

 運営長は、ニコニコは自由に表現できる場所であるのに対して、「つまんねえ動画上げるな」といった否定的コメントや動画の内容とは関係のない配信者の容姿をけなすコメントなどが多くあることを指摘。

 「本音なら何を言っても良いのでしょうか?それは本当に事実なのでしょうか?自分の考えや感覚を一方的に主張することで他人を傷つけるひとりよがりの行為になっていないでしょうか?」と疑問を投げかけ、「ぼくたちが達した結論は『表現の自由は他人を傷つけて良い権利ではない』ということ」だとして、「自分の自由を認めてもらうには他人の自由も認めないといけない」と説明しています。

 叩き・煽りに偏りがちな匿名コミュニティですが、ニコニコはユーザーが上げたコンテンツに「すごい!」「マジ天才」「かっこいい」などのコメントが多くつき、そうした応援の声に支えられてトヨタのCM曲に採用されるようなクリエーターが多く巣立っていった歴史があります。

 否定的な叩き・煽りコメントが増えることで新しく何かを発信しようという人が萎縮してしまうと、発信する側にとってハードルが上がってしまい、実際上は自由な表現が阻害されてしまいかねません。今回のガイドライン発表は、こうした傾向に対して、運営側が「自由だからといって何を言ってもよい、他人を傷つけてもいいというわけではない」ということをはっきり示したものと見られます。

[工藤ひろえ]