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セーファーインターネット協会、リベンジポルノ被害者向けサイト公開~被害者に代わって画像・動画の削除依頼も

[2016/3/9 16:14]

 一般社団法人セーファーインターネット協会は、リベンジポルノ被害者を支援するための啓発サイトを公開しました。啓発サイトでは、画像・動画情報の削除依頼をするための案内、悩み相談窓口、警察通報窓口など、被害者救済に役立つ情報を掲載しています。

セーファーインターネット協会が開設した、リベンジポルノ被害者を支援するための啓発サイト

 セーファーインターネット協会は、インターネット上の違法・有害情報に関する相談・通報を受け付け、警察への通報、サイト運営者やプロバイダなどに削除依頼する活動を行っています。

 今回合わせて発表された2015年の活動をまとめたレポートによると、2015年の「リベンジポルノ」相談件数は25件。25件の相談に基づいて行った削除依頼の件数数は472件で、うち81%にあたる381件が削除されました。

 削除までに要した期間は、3日以内に6割以上が、2週間以内に8割以上が削除されたとのこと。

 協会では、転載による拡散を防ぐために「リベンジポルノの被害拡散防止には早期対応が重要」としています。しかし、被害の特性から一人で悩みを抱えている被害者も多いとのこと。誰にも相談できず悩んでいる間にも画像や動画が拡散してしまうため、被害者救済に役立つ情報の発信強化が求められているとして、今回啓発サイトを開設しました。

 啓発サイトには、セーフぁ~インターネット協会の活動部門である「セーフライン」がリベンジポルノ画像・動画の削除依頼を被害者に代わって行うための通報フォームが設けられています。また、「セーフライン」以外の電話相談窓口の電話番号案内ページや、警察への通報フォームも用意されています。

リベンジポルノの被害者を支援するための啓発サイトはこちら

 なお、啓発サイトに設置されているセーフラインへの通報フォームと警察への通報フォームでは、リベンジポルノ被害のほか、わいせつ物にあたるアダルトコンテンツ、児童ポルノ、危険ドラッグ取引、個人へのいじめなどの有害情報も通報することができます。

 一般社団法人セーファーインターネット協会(SIA)は、より良いインターネット社会実現を目指して2013年に設立。違法・有害な情報が掲載されたサイトへの削除依頼や、警察への通報を行う取組み「セーフライン事業」を行っているほか、安心・安全利用のための教育事業なども開始しています。

 正会員企業は、ヤフー株式会社、アルプス システム インテグレーション株式会社、ピットクルー株式会社の3社。賛助会員として、株式会社ミクシィ、グリー株式会社、株式会社サイバーエージェント、アマゾン ジャパン株式会社、さくらインターネット株式会社、GMOグローバルサイン株式会社が参画しています。

[工藤ひろえ]