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災害用伝言板の使い方を確認しておこう~MVNOユーザーはNTT東西の「web171」が利用可能

[2016/4/15 00:49]

 4月14日(木)、熊本で震度7強を記録する強い地震が発生しました。その後も余震が続き、最も被害が大きいと思われる熊本県益城町を中心とした地域では、建造物や人的被害も徐々に明らかになってきています。

 日本では地震と無縁の土地はありません。いつどこで地震があっても家族と確実に連絡が取れるよう、家族で災害用伝言板を使っておくことをお勧めします。

ドコモ、au、ソフトバンクの災害用伝言板、災害用音声お届けサービス

 ドコモ、au、ソフトバンクはそれぞれ災害用伝言板、災害用音声お届けサービス、災害用アプリを用意。スマホユーザーなら、災害時にアプリから簡単にテキストや音声メッセージを登録できるようになっています。携帯電話会社でスマホや携帯電話を購入した場合は、はじめから端末にアプリがインストールされていることが多いので確認しておきましょう。

 なお、携帯電話会社が提供するアプリを利用する際には電話番号認証があります。このため、自分が使っている携帯電話会社が提供するアプリを利用する必要があります。

 ドコモ、au、ソフトバンクは災害用伝言板などの情報を相互に交換し共有しているため、違う携帯電話会社のユーザー同士でも、登録した情報は電話番号から互いに検索することができます。

ドコモの災害時用サービス案内

auの災害時用サービス案内

ソフトバンクの災害時用サービス案内


各社の災害対策アプリ


MVNOユーザーも利用できるNTT東西の災害用伝言板「web171」

 MVNOユーザーの場合は、NTT東西が提供する災害用伝言板「web171」が利用できます。

 「web171」はWebサービスのため、利用している携帯電話会社などを問わず、固定電話番号でも携帯電話番号でも安否情報を登録可能。また、災害時に自分の携帯電話やスマホ、パソコンが利用できなくなっても、避難所のパソコンなどからも利用できます。

NTT東西の提供する災害用伝言板「web171」(Webサービス)

 また、「web171」は、ドコモ、au、ソフトバンクの災害用伝言板とデータを交換・共有しています。このため、「web171」で登録した情報は、ドコモ、au、ソフトバンクの災害用アプリから検索・閲覧でき、ドコモ、au、ソフトバンクの災害用アプリから登録した情報を「web171」で検索・閲覧することもできます。

「web171」の登録画面。災害時に安否情報を登録・検索できるほか、自分専用の伝言ボックスも作成できます

 「web171」ではあらかじめ自分専用の伝言ボックスを作成して、メッセージを登録したらメールで自動送信するメールアドレスや、メッセージを合成音声の自動読み上げで電話で伝える電話番号を登録しておくことができます(電話番号は1件のみ)。

 安否情報を登録すると情報がメールで自動送信されるため、相手が災害用伝言板を検索しなくてもメールで安否情報を知らせることができます。とくに、海外在住の家族がいる家庭などでは伝言ボックスを作成しておくことをお勧めします。

伝言ボックス作成画面。通知したい相手のメールアドレスや電話番号を登録しておき、安否情報を登録すると自動送信することができます


電話番号なしで登録できるGoogleパーソンファインダー

 ドコモ、au、ソフトバンクの災害用伝言板と「web171」は登録に電話番号が必要ですが、災害時にスマホや携帯電話が壊れてしまったり、置いてあるところに取りにいけなくなり、番号がすぐに思い出せないといった場合には、名前でも登録・検索できるGoogleパーソンファインダーが利用できます。

Googleパーソンファインダー(Webサービス)

 ただし、Googleパーソンファインダーでは、電話をかけたことのない赤の他人でも、電話番号、氏名の一部など検索ワードが一致すれば情報を見ることができるため、非常時以外にお試しで利用する場合は、自宅住所などの個人情報を登録するのはやめておいた方が良いでしょう。必須項目は名字、名前、災害後に連絡が取れたかどうか、メッセージのみなので、お試しなら必須項目だけを入力することをお勧めします。

Googleパーソンファインダーのトップページ。Googleパーソンファインダーは登録に電話番号が必要ないため、災害時にスマホやパソコンが利用できなくなり、自分の番号が思い出せないといった場合にも利用できます
[工藤ひろえ]