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手の甲に脈拍数などが表示可能に。肌にも貼れる極薄の有機ELディスプレイが開発
[2016/4/20 22:52]
東京大学大学院工学系研究科の染谷隆夫教授と、横田知之講師らの研究グループが、超柔軟で極薄の有機LED(有機EL)を作製し、大気中で安定に動作させることに成功し、米Science Advances誌オンライン速報版に4月15日(現地時間)付で公開されました。
すべての素子の厚みの合計が3μmしかなく、複雑な形状をした曲面に貼り付けることが可能で、実際に肌に直接貼りつけたディスプレイを大気中で安定に動作させることができたとのこと。
さらに、極薄の高分子フィルム上に有機ELと有機光検出器を集積し、皮膚に直接貼り付けることによって、装着感なく血中酸素濃度や脈拍数の計測に成功。開発の決め手となったのは、水や酸素の透過率の低い保護膜を極薄の高分子基板上に形成する技術だそうです。
今後はヘルスケア、医療、福祉、スポーツ、ファッションなど多方面への応用が期待されるとしています。