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GPSでサビ残を自動記録するスマホアプリ「残業証拠レコーダー」。弁護士が設計、証拠としての価値にこだわり

[2016/5/23 22:20]

 日本リーガルネットワークが、「サービス残業問題」の解決・低減を目標とした、Android用アプリ「残業証拠レコーダー」(残レコ)の無料配布を開始しています。2016年6月上旬を目処に、iOS用アプリも無料配布を開始する予定とのことです。

 「サービス残業をさせられている。本来の残業代がいくらか知りたい」、「毎日、長時間労働だけど、会社は残業代は発生しないと言っている」、「残業代を請求したいけど、タイムカードはないし、証拠がない」といった目的での使用を想定。弁護士が、労働基準法や実際の示談・裁判の流れをもとに開発し、法律や判例、通達などを組み込んでいるそうです。

 簡単な約10個の質問に答えて、「法律上、残業代を請求できるか」や、「残業代は、いくらぐらいか」がわかる「残業代概算シミュレーション」も内蔵しています。

 また、スマホのGPSで、会社のオフィス・店舗・工場や取引先にいた時間を計測することで、残業代を自動的に推計。さらに、日々の労働時間をメモする機能を使えば、より正確な残業代の推計が可能。中小企業の場合の残業時間・残業代の計算方法や法定休日の特定方法など、幅広い労働基準法のルールを反映しているとのこと。

 証拠としての価値にこだわり、GPSや労働時間メモ機能で計測した労働時間記録は、同社サーバーで保管され、実際に残業代を請求する際に、証拠として使えます。また、示談や裁判での利用を想定し、労働時間の記録は、データだけでなく、証明書(書面)形式でも発行しています。労働時間の記録の発行にかかる手数料は無料とのこと。

 なお、弁護士検索ページに、勤務地の近くの残業代請求を扱っている弁護士が表示され、ワンクリックで弁護士に相談可能です。

[古川 敦]