人格を持ったバイクの開発に川崎重工が着手。人工知能でライダーとともに成長～「感情エンジン・自然言語対話システム」で互いを高めあいながら成長

　川崎重工が25日、AI(人工知能)を含む、ICT技術(情報通信技術)を活用し、ライダーと共に成長する人格を持つ次世代のモーターサイクルの開発に着手したと発表しました。

AIを搭載したモーターサイクルのコンセプト図

　ソフトバンクグループのcocoroSBが開発した「感情エンジン・自然言語対話システム」を活用し、AIがライダーの話す言葉から、意志や感情を感じ取り、言語を通じて意思疎通することで、かつてない新しいライディング体験を提供するとのこと。

　また、クラウド上のデータセンターに蓄積した車体や走行に関する、同社独自の知見やインターネットを通じた膨大なデータをもとに、ライディングを楽しむための適切な情報や安全・安心のためのアドバイスをライダーに提供。さらに、AIの指示により先進電子制御技術を通じてライダーの経験やスキル、ライディングスタイルに応じたマシンセッティングを行なうことも可能としています。

　コミュニケーションを重ねていくことで、モーターサイクルはライダーの個性を反映した独自のものへと発展。ライダーとモーターサイクルが共に信頼し、ライディングを通じて互いを高めあいながら成長していくという、新しい楽しみ方が生まれるとのことです。

　同社は、走りへのこだわりを表した「RIDEOLOGY(ライディオロジー)」という独自の思想をコンセプトに開発しており、「モーターサイクルを単なる移動手段ではなく、ライダーが操る悦びを味わうためのマシンとしてその思想をさらに高いレベルで実現するために、モーターサイクルそれぞれに個性を持った人格を与える取り組みにいち早く注目し、開発を始めました」と開発意図を説明しています。