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SNSに性的画像を投稿することが問題だと思わない人が半分以上! IPA調査で昨年比11.7%増、54.9%に!

[2016/12/20 14:53]

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は12月20日(火)、情報セキュリティの脅威と倫理に対する意識調査を実施、結果を公開しました。

 調査はWebアンケートによって行われ、対象は13歳以上のインターネットユーザー。回答者はパソコン利用者が5,000人、スマートデバイス(スマホやタブレット)利用者が5,000人でした。

“SNSに性的な写真や動画を撮影・投稿する”事に問題があると思う人は半分以下

 パソコンで、“SNSに性的な写真や動画を撮影・投稿する”事に問題があると思う割合は昨年の56.8%から11.7%減少し45.1%に。スマートデバイス利用者では、47.1%が“問題がある”と回答していますが、いずれも問題だと思う人は半分以下という結果になっています。

 IPAによると、近年では性的脅迫の相談がIPAにも寄せられているとのこと。IPAは、性的な写真や動画の不用意な投稿は性的脅迫のような犯罪を助長するだけでなく、リベンジポルノなどのリスクもあり、やめた方が賢明だと警告しています。

悪意ある投稿者の自戒・自省感が減少。投稿者の8割は“普段利用のSNSアカウント”で投稿

 スマートデバイスで悪意ある投稿経験があるのは、投稿経験者のうち24.2%。およそ4人に1人が悪意ある投稿をしたことがあることになります。

 その理由としては、“人の意見に反論したかったから”が昨年から10.7%増え35.2%に。“人の意見を非難・批評するため”は9.2%増の26.3%でした。ネット上の意見の対立から悪意ある投稿へとエスカレートしやすいことがわかります。

スマートデバイス(スマホ、タブレット)利用者が悪意ある投稿をしたときの理由

 投稿後の心理も“面白かった”が5.7%増の16.5%、“小気味良かった”が5.1%増の14.9%と、ネガティブな達成感を持つ人が増加しています。

スマートデバイス(スマホ、タブレット)利用者が悪意ある投稿をした後の気持ち

 また調査では、悪意のある投稿経験者のうち約8割が“普段利用しているSNSアカウント”を使用していることがわかりました。

 スマホではSMS認証を取り入れているSNSアプリも多く、複数アカウントを切り換えて使うのはハードルが高いせいもあってか、悪意ある投稿も“本アカ”からする人が多いようです。

全体平均より10%以上低い、20代の投稿マナー

 20代のパソコン利用者では、「正確な内容にする」29.5%、「人の感情を害さない内容にする」33.2%、「人に非難されない内容にする」24.8%、「責任が持てる内容にする」25.8%、「他人や企業に迷惑をかけない内容にする」27.9%など、投稿で心がけているマナーは全体平均よりも10%以上低いという結果に。

 10代も調査対象となっていますが、デジタルネイティブ世代の10代は、20代よりもマナー意識が高くなっています。

 また全体平均も、2013年調査では「人の感情を害さない内容にする」が54.9%だったのが、2016年調査では45.7%に低下するなど、年を追うごとにマナーが悪化していることが判明しました。

世代別:パソコン利用者のインターネット投稿時の心がけ
[工藤ひろえ]