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自分や自分の周りに「アカウント乗っ取り被害経験者」がいる人が約4割も! LINEが「セキュリティリテラシー実態把握調査」結果を発表

[2017/6/2 12:08]

 LINE株式会社は、「セキュリティリテラシー実態把握調査」を実施、結果を発表しました。

 LINE株式会社は今年5月に、毎年6月9日を「サイバー防災の日」として日本記念日協会に申請、登録しています。6月9日は「ロック=鍵」にちなんで決めたとのこと。今回の調査は「サイバー防災の日」に先立ってセキュリティ意識を高める目的で実施されました。
 調査対象は、全国15~69歳の男女「LINE」ユーザーで、有効回答数は1,940サンプル。

自分や自分の周りに「アカウント乗っ取り被害経験者」がいる人が約4割も!

 調査でSNSやインターネットのアカウントの乗っ取り被害経験について聞いたところ、「自分や家族、恋人や友だち、知人等自分の周りの人で、アカウントを乗っ取られたことがある人がいる」と回答した人は全体の38%と約4割近く。

 アカウント乗っ取りは、芸能人など特別な人だけに起こるトラブルではなく、意外に身近な犯罪であることがわかります。

 また調査では、「アカウント乗っ取り」という言葉の認知度は71%で、全体の約7割が知っているという結果に。「ウイルス/マルウェア」56%や、「スパム」47%よりもずっと多くの人に認知されていることがわかります。

 芸能人や有名人が不適切な投稿をした際に、「アカウントを乗っ取られた」と弁明するのが通例のようになっていることも、認知度アップに役立っているかもしれません。



20-30代主婦では「普段、セキュリティを意識していない」人が多い

 インターネットや端末のセキュリティに関する普段からの意識を確認したところ、「あまり意識していない」「まったく意識していない」と回答した割合は全体の約3割。

 ところが、20-30代主婦では、約5割と2人に1人がセキュリティをあまり/まったく意識していないという結果となりました。

 学校や企業などではセキュリティに関する教育や指導を受ける機会がありますが、主婦ではそうした機会がなく、セキュリティに関する意識が高まりにくいのかもしれません。

「パスワードを使いまわさない」対策について意識しているのは、わずか2割

 普段から心がけていることとして「異なるサービスで同じパスワードを使いまわさない」と回答した方は全体の19%、20-30代主婦は14%。パスワードの使いまわし率が高いことがうかがえます。

 近年では流出した個人情報を使って、Yahoo!やAmazonなどユーザーの多いサービスへのログインを試みるハッカーが増加。パスワードの使い回しをしている人が多いことから、ハッカーにとっては“率のいい”犯罪となりつつあります。

 サービスごとにパスワード後半を変えるなど、ちょっとした工夫で使いまわしを避けることもできます。パスワードの使い回しについては、ユーザーへのさらなる啓蒙が必要そうです。

「LINE」のセキュリティ機能や対策をひとつも知らない人が全体の約7割も

 「LINE」のセキュリティに関する機能や方法で知っているものを聞いたところ、68%のものユーザーが「ひとつも知らない」と回答。調査対象は全員LINEユーザーであることを考えると、非常な高率といえます。

 LINEでは、セキュリティ対策について度々リリースなどで告知をしていますが、いまひとつユーザーに届いていないのが現状のようです。

[工藤ひろえ]