東北大学と日立のジョイントベンチャーが、いつでもどこでも脳の活動状態を計測できる世界最小・最軽量クラスの装置を開発! 重さわずか30g、年内に一般発売も
東北大学と日立ハイテクノロジーズのジョイントベンチャーである株式会社NeUは、重さわずか30gで脳の活動状態を計測できる、センサー一体型装置「XB-01」を開発したと発表しました。
「XB-01」は、2018年11月から企業向けの限定的な先行出荷を開始し、12月末より一般消費者向けに販売を開始する予定です。価格は未定。
開発された「XB-01」の重量は30g、大きさは80×40×13mmで、世界最小・最軽量クラス。
「XB-01」では、NIRS(Near Infra-red Spectroscopy、近赤外線分光法)を応用し、微弱な近赤外光を用いて脳の血流量変化を計測することで、脳の活動状態を可視化します。
「XB-01」を額に装着して、スマホやタブレットにBluetoothでリアルタイムにデータ転送することにより、いつでもどこでも脳の活動状態を計ることが可能に。
開発した株式会社NeUでは、体重や体温などと同様に、日常生活の中で気軽に自身の脳活動を計り、健康や学習に役立てる新たな世界を実現していくとしています。
「XB-01」は、ヒトの思考や短期的な記憶に関連する部位として知られる前頭前野(額の直下に存在)を主な計測部位と想定していますが、頭部の形状は個人差が大きく、機器をフィットさせることが、設計上の課題だったとのこと。
この課題を解決するため、「XB-01」は厚さ13mmの超薄型サイズを実現。さらに、本体が中央で折れ曲がる「バタフライ型」デザインを採用したことで、額のカーブに個人差があってもフィットさせることが可能となりました。
「XB-01」はリチウムイオンバッテリーを内蔵し、約3時間の連続使用が可能。
また、本体内に6軸加速度センサーを内蔵しており、頭部の動きの検知や、体動などによるノイズを検出することもできます。
株式会社NeUでは、脳活動の計測に加えて、複数のパラメーターを組み合わせることで、今までにない計測指標の創出、精度の向上も期待できるとしています。
今後は多様なパートナー企業と連携し、「XB-01」を活用した豊富なアプリケーションを提供するサービスを展開していく方針。サービス詳細については、10月16日(火)から開催される「CEATEC JAPAN 2018」で公表する予定です。