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本当にポケベルが鳴らなくて… ポケベルサービスが2019年9月に終了~'96年の契約数120万をピークに、現利用者1,500名。今後は地方自治体向け情報配信サービスに注力

[2018/12/3 11:27]

 現在、日本で唯一「ページャー(マジックメール)」(ポケベル)サービスを提供している東京テレメッセージが3日、2019年9月30(月)にサービスを終了することを決定したと発表しました。

 平成初期、一世を風靡したページャーは、ページャーの製造を中止してから20年が経ち、いまや利用者は1,500名を下回っているとのこと。端末も販売から20年経ったのを一つの契機として、同社が一都三県(東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県)で同社のみが続けてきた個人向けの無線呼出サービスであるページャー(マジックメール)のサービスを終了する決定をしたとのこと。

【サービス終了対象となる一都三県のページャー無線呼出端末】
東京都 :03で始まる呼出電話番号の端末
埼玉県 :048で始まる呼出電話番号の端末
千葉県 :043で始まる呼出電話番号の端末
神奈川県:044と045で始まる呼出電話番号の端末

 無線呼出サービスは、文字を伝える通信で、1996年には契約数が120万を超えたことがありましたが、それをピークに、携帯電話などの「音声通信」に取って代わられ、急速に衰退。「音声通信」により凌駕された「文字通信」は、現在は「文字通信」であるがゆえに受信力という強みが最大限に発揮できる分野として、地方自治体向け情報配信サービスに注力しているとしています。特に、防災無線においては受信力が生命線で、無線呼出の強味が求められる分野とのこと。

 防災無線のための通信というのは失敗の許されない分野に、同社の経営資源を集中するためにも個人向けの無線呼出サービスを終了するという意味もあるとしています。

[古川 敦]