フル充電されない、電源が突然切れる… ボーズが快眠用耳栓「SLEEPBUDS」を販売終了~特別措置で全額返金。「新しいことを提案しても、必ず成功するとは限らない」と謝罪
ボーズが、日本国内で2018年9月に発売を開始した、ノイズマスキング技術を活用し、快適な睡眠ができるという「NOISE-MASKING SLEEPBUDS」の販売を終了したと発表しました。
「NOISE-MASKING SLEEPBUDS」には、フル充電されない、予期せずに電源がオフになるなどの問い合わせが多く、同社が調査した結果「想定どおりの安定した動作をせず、ボーズの基準を満たしていないことが判明した」として、ユーザーにには「BOSE SLEEPBUDS」を2019年12月31日までに返品すると、全額返金保証する特別措置するとしています。
BOSE NOISE-MASKING SLEEPBUDS?をご利用のお客様へ重要なお知らせ。
— Bose (JP) (@Bose_Japan)October 4, 2019
詳細につきましては以下のリンクよりご確認ください。https://t.co/53ruZCjj7Ipic.twitter.com/4uDXFeFdiu
「BOSE SLEEPBUDS」は、米国のクラウドファンディング「Indiegogo」で、数千人もの協力者によるテストの後、米国で2018年6月に発売。同社では、長い間、睡眠に問題を抱えている何百万もの人に貢献したいと考えていたとのこと。
しかし、購入者の中にはまったく異なる体験をしたユーザーもおり、フル充電されない、予期せずに電源がオフになるなどの連絡や投稿、問い合わせがあったとしています。そのため、返品された製品を社内調査するとともに、問い合わしたユーザーには、新しい製品と交換。中には複数回交換したケースもあったため、その後ボーズでは専任チームを設けたとのこと。
根本原因を徹底的に調査し、ソフトウェアとファームウェアのアップデートで問題が解決できると当初は考えていたものの、その後も不具合に関する問い合わせが減少することはなく、このような状況を受け、引き続きハードウェアの部品のひとつひとつにわたって詳細に調査。その結果、採用したバッテリーの安全性に問題はないものの、想定どおりの安定した動作をせず、ボーズの基準を満たしていないことが判明したとしています。
これらの理由から、ボーズは「BOSE SLEEPBUDS」の販売を終了する決断に至ったとのこと。ゼネラルマネージャーのJohn Roselli氏は、「我々は、ビジョンの実現を何よりも重視しており、さらなる調査を進めていくことを決断いたしました。しかしながら、『BOSE SLEEPBUDS』をすでにご購入いただいた皆様との約束を全うすることを何よりも優先事項と考え、誠意をもって対応させていたく運びとなった」とコメントしています。
また、「ボーズでは50年以上にわたり、誰も想像もしなかったことを成し遂げるための様々な研究を行ってきました。そのすべては、お客様の生活をより豊かにするためです。従来のスタイルに新しいことを提案しても、必ずしも成功するとは限らず、つまずくことさえありました。しかし何よりも、今一番に憂慮すべきは、今回の事象により、皆様に多大なご迷惑がかかることです。皆様のご期待にお応えできなかったこと、また、調査に時間を要したため、経緯を明確にお伝えできなかったことを深くお詫び申し上げます」と謝罪しています。