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カード式の燃料電池が登場! 世界初の塩と水から電力を作るモバイルバッテリ「JAQ HYBRID」が日本でも販売開始~600mAh発電できる「パワーカード」は1枚350円

[2019/3/4 15:22]

 スウェーデンの燃料電池開発メーカであるmyFC社の国内総代理店であるライテックが、世界初となる塩と水から電力を作ることができる世界最小クラスの燃料電池モバイルバッテリ「JAQ HYBRID」と「パワーカード」を、2019年3月1日(金)より販売開始しました。

 カラーはブラックのみで、随時追加予定としています。価格は「JAQ HYBRID」(JAQ-HY-BK)本体が8,000円(税別)、「パワーカード1枚」(JAQ-PW1)が350円(税別)、「パワーカード3枚」(JAQ-PW3)が1,000円(税別)。

JAQ Hybrid: Japan

 30年以上の年月をかけて燃料電池の研究、開発、製造をしているスウェーデンのmyFCが、世界初となる塩と水から電力を生成する世界最小クラスの燃料電池パワーバンク「JAQ HYBRID」を開発。50を越える国際特許を取得し、あらゆるシーンで活躍できるパワーバンクとして注目されているとのこと。順次主要国から展開されますが、日本版はPSEを取得し、海外製とは異なる商品となっています。

 従来のモバイルバッテリと同様に、Micro USBポートから内蔵電池を充電し、スマートフォンやタブレットへの充電用としても使えるほか、塩と水、反応成分が格納された「パワーカード」を使用して、電力を得られない場所でも、水素を生成することで燃料電池が電気エネルギーを生成し、内蔵電池を充電することも可能なハイブリッドなモバイルバッテリとなっています。

 パワーカードは再利用プラスチック製で、水、塩、アルミニウム、反応部品がカード内部の異なるチェンバーで別々に格納。使用時はカード内部の成分が混ざり合い、水素ガスを生成され、その水素ガスは「JAQ HYBRID」内部の燃料電池の電極(アノード)にて水素イオンと電子に分離され、プロトン交換膜(PEM)を通過できない電子を活用して電気エネルギーが生成されます。

 一方で、PEMを通過できる水素イオンがもう一つの電極(カソード)に移り、酸素と結合して、副産物となる水が生成されます。myFCが開発した燃料電池「LAMINA」は、FCV(Fuel Cell Vehcle)と呼ばれる燃料電池自動車などですでに採用されているとのこと。

 また、化学反応時に発生するガスの内部圧力を低く抑える「オープンエンド設計」が採用されており、国際電気標準会議(IEC)にて指定されている、マイクロ燃料電池の安全性規格(IEC 62282-6-100)をクリアし、安全に持ち運びできる仕様とのこと。パワーカードは2枚まで機内持込が可能です。また、筐体デザインは、ニューヨークを拠点とするデザインエージェンシーArulidenによって設計され、IDA DESIGN AWARDS銀賞を受賞しています。

 「JAQ HYBRID」の内蔵リチウムイオン電池は2700mAh。出力は5W(5V、1A)。パワーカード一枚で生成できるエネルギーは17000ジュール。反応時間は約2時間で約600mAhの電力を得られます。パワーカードは1回限りの使用で、使用後は家庭用ゴミとして安全に処分できるとのこと。

 パワーカードは長期保存可能で、万が一の際用の備蓄にも最適としています。使用後も廃棄できます。また、運送手段も選ばす航路、海路、陸路にて供給可能で、物資援助にも適しているとのこと。

 「JAQ HYBRID」(JAQ-HY-BK)には、JAQ HYBRIDパワーバンク本体×1、パワーカード×1、MicroUSBケーブル×1、取扱説明書×1、保証書×1。「JAQ HYBRID本体(リチウムイオン電池内蔵)」のサイズは約115×69×18mm、重量は約200g。保管・動作温度 は5~35度。「パワーカード」のサイズは約89×61×9mm、重量は約40g。熱量は17000Jで、使用時は約600mAh。

[古川 敦]