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あの「X68000」が現代風にアレンジして復活! FDDはSDカードスロットに! 「X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KIT」のクラファンが開始～1口税込49,500円で、目標は668口約3,300万円

[2022/12/1 20:13]

　ARM SoCソリューションプロバイダーの瑞起が、シャープが1987年3月に発売したパーソナルワークステーション「X68000」のリメイク版「X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KIT」のクラウドファンディングを「Kibidango」で2022年12月3日(土)から開始します。

本体とキーボードとマウスがセットになった「コンプリートセット」

　商品自体がリターンとなる購入型クラウドファンディングで、12月3日(土)19時00分から募集を開始し、2023年1月28日(土)23時59分までに支援金額1口49,500円(税込)、合計668口(約3,300万円)の応募を目指すとしています。クラウドファンディングが成立した場合、リターンとなる商品は2023年3月31日(金)から順次発送が予定されています。

　同時に、「X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KIT」への意見や感想などを投稿できるコミュニティサイトも開設予定で、ユーザーからの生の声を積極的に取り入れたアップデートや商品開発を行なうことで「X68000 Z」シリーズ全体の完成度を高めていくとのことです。

　「X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KIT」は、オリジナルモデルのフォルムやギミックを踏襲しつつ、同社の小型化・高速処理技術を用いてリメイクしたモデル。左右分割ツインタワー型のマンハッタンシェイプやポップアップ式キャリングハンドル、2基のフロッピーディスクドライブなどを現代風にアレンジして再現し、本体とキーボード、マウスの3点がセットになった「コンプリートセット」では、ゲームソフト数本を合わせて提供される予定です。

オリジナルモデルのフォルムを忠実に再現したキーボード。長寿命を目指して新たに開発したメカニカルスイッチを採用されています。X68000と同じキーレイアウト、LEDは当時と同じ位置に搭載。さらに「CTRL」キーが追加されています。裏面の切り替えスイッチでWindowsのキーレイアウトにも対応します
現代風にアレンジしたマウス。サイドボタンは2つに変更、スクロールホイールも追加して時代に合わせて進化してます

　ソフトウェアは、現在実施中の「HACKER'S EDITION」でのテスト結果を反映し、オリジナルモデルのOS「Human68k」を再現した「β2版X68000エミュレーター」が搭載される予定で、これにより、付属する専用SDカードを介して、ユーザーが保有する資産を動作することが可能になります。なお、すべてのソフトの動作を保証するものではありません。

　ハードウェアは、持ち運びや収納に便利で、インテリアとしても書棚などに飾ることができるよう、重さは約600g、サイズは幅約65×高さ114×奥行151mmと軽量・コンパクトになっています。また、SoCには4コアCPUを搭載し高速処理を実現したほか、USB接続による拡張性を持っています。記録媒体として5インチフロッピーディスク風SDカードを採用するなど、オリジナルモデルの構成を活かした商品設計となっています。

　同社では、初代モデル発売から35年以上が経過しても、多くのファンに親しまれている『X68000』シリーズの現存モデルが年々減少していることに着目し、日本特有のホビーPC文化の継承と発展を目指す「Project Z」を発足。

　プロジェクト第一弾の「X68000 Z」のコンセプトは「無いものは作る、無ければ作る。」で、当初は2022年10月の詳細発表と予約開始、同年12月の商品発送を目指していましたが、ユーザーに寄り添った製品にすることや権利関係の交渉が難航したことを理由に、やむなく延期。その後ファンの熱い声援のもと、作り手として責任をもって各方面と調整をした結果、商品として届けられる目途が立ったとのことです。

　初代X68000の発売当初から実機に触れている有識者に直接ニーズをヒアリングしながら、開発を継続しており、「X68000シリーズが現代まで進化し続けたら、どのような商品になっていたか」という歴史の「if」に挑戦していくとのことです。

「X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KIT」

本体カラー：グレー
価格：49,500円(税込)
チップ：ZUIKI Z7213
メモリ：DDR3 512MByte
ストレージ：NAND 512MByte
電源：USB Type-C 5V 3A (15W)
サイズ：約W65×D114×H151mm
重量：約600g
同梱機器：キーボード、マウス、HDMIケーブル、USB‐TypeCケーブル、専用SDカード
ゲームソフト：数本をバンドル予定、タイトルは後日発表
予約受付期間：2022年12月3日19時00分～2023年1月28日23時59分まで
商品発送予定日：2023年3月31日より順次発送

「X68000」とは

　「X68000」は、シャープが1987年に発売して一世を風靡したパーソナルコンピュータ。マンハッタンシェイプといった独特のフォルムに加え、当時、家庭用では最高水準となる高度なグラフィック機能やオーディオ機能を備えていたことから、発売と同時に大きな話題となりました。

　その機能の高さから「パーソナルワークステーション」とも呼ばれ、アーケードゲームを移植できたほか、ユーザーがゲームなどを独自に製作できる環境を提供するなど、用途は多岐にわたりました。同シリーズは高い人気が続き、1993年発売の最終モデルまで多くのシリーズモデルがラインアップされています。

[古川 敦]