デレステ民がメンテ落ちで「詫び課金させろ」と騒ぐメカニズム、ひとりのTwitterユーザーによって解明される
アイドル育成スマホリズムゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」(デレステ)で、6月8日(水)に予定外のメンテナンス落ちがあり、「詫び課金」という言葉がTwitterで話題になっています。
スマホゲームでは予定外のメンテナンス落ちがあると、その間遊べなかったプレイヤーにお詫びとしてジュエルなどのゲーム内通貨が運営から配布されるのが通例になっています。
このため通常は、メンテナンス落ちがあると「詫び石はよ」などのツイートが見られるのですが、デレステの場合は、「早く課金させろ」「詫び課金させろ」「お願いだから課金させて」といったツイートや掲示板のレスが多く観測されます。
メンテ落ち→「詫び課金させろ」という流れは、デレステやアイマスシリーズを遊んでいない人にはほぼ理解不能。このわかりにくいメカニズムを解説したTwitterユーザーのツイートが5,000回以上リツイートされています。
ツイートでは、デレステ民が「詫び課金」を求めるメカニズムを以下のように分析。
1)デレステがメンテ延長する
↓
2)プロデューサーたち(ゲームのプレイヤー)、不測の事態に困惑する
↓
3)「俺らの課金が足りなくてこんなことになったんだ…」という意味不明の罪悪感にかられる
↓
4)もう2度とこんな事を起こさないように課金しなきゃ…
↓
5)詫び課金させろ
このツイートが共感を集めて多数リツイートされていることから、“ゲームの継続を支えるのはプレイヤーの課金”というデレステ課金民の強い使命感は、単なるジョークというわけでもなさそうです。
デレステ民が喜々として課金するわけ
デレステは昨年9月にサービスを開始。まだサービス開始から1年経っていませんが、「アイドルマスター」シリーズは2005年のアーケード版に始まり、Xbox、ニンテンドーDS、Playstation 3、PSP、PS Vitaなど数々の家庭用ゲーム機でソフトを発売し、CD、アニメ、ライブなどのクロスメディア展開を行なってきた歴史あるゲーム。
古くからのプレイヤーはゲームソフトはもちろん、ダウンロードコンテンツや数多くのCDやグッズ、ライブチケットなどを購入することで「アイドルマスター」というコンテンツを買い支え、メーカーと一緒に次の作品につなげてきたという歴史があります。
また、Mobageで配信されているソーシャルゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」(モバマスまたはデレマス)では、いまは業界で自主規制されているコンプガシャなども開催されていました。
そうした修羅場も経験済みの、よく訓練された古参課金兵が「SSRが出ないは甘え。出るまで引けば必ず出る」などとデレステ新参組を教育するため、デレステ課金兵の間では爆死しても「出るまで課金できなかった自分が悪い」と反省するのが通例となっています。
また、運営の顔となっているのは、ゲームの舞台となる芸能事務所346(みしろ)プロダクションの事務員である女性キャラクター「千川ちひろ」さん。プレイヤーはSSRが出なくても、可愛い声とグラフィックのちひろさんを憎むことができないというゲーム作りのうまさも見逃せません。
とはいえ、デレステ課金プレイヤーの熱心な支持は、細部まで作りこんだゲーム自体の出来の良さ、他メーカーが簡単に真似できない長年培ってきた3Dグラフィック技術などがあってこそ。プレイヤーの要望や不具合報告などへの返信のていねいさもプレイヤーの間ではよく知られています。
デレステは、6月1日発売の新アルバム「THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Cute jewelries! 003」がオリコンの週間CDアルバムランキングで1位になるなど、CD販売も好調。好調なセールスがゲーム内容の拡充や向上を支える好循環が続きそうです。
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.