「ジュンク堂渋谷非公式」アカウント炎上の件で、丸善ジュンク堂書店公式が「公式見解ではない」とツイートで表明
10月18日22時59分に、「ジュンク堂渋谷非公式」(@LibraryUnited)というアカウントが「レジど真ん前にて『自由と民主主義のための必読書50』を展開しております! 精鋭4名が選書し、期待の若手デザイナーが看板を作成した自信作です! 書店が提供できる最高レベルのフェアになったと自負しております。遊びに来て下さい!」とツイートしたのがことの始まり。
騒ぎが大きくなったことで、丸善ジュンク堂書店公式Twitterは、当該アカウントは「丸善ジュンク堂書店の公式なアカウントではなく、当該アカウントからのツイートは、丸善ジュンク堂書店の公式な意思・見解ではございません。」とツイートで表明する事態となりました。
冒頭のツイートだけなら、書店員が非公式アカウントを作ってフェアの告知などを行うことはさほど珍しくなく、まったく問題はなかったと思われます。
ところが、このツイートに対して、「ジュンク堂渋谷非公式さんはもしかしてこのフェアのためだけにアカウントを作ったのでは…アツイ。」という反応があったことから、それに返信する形で「そうなんですけど、いやいや、この先イベントやフェアを次々ぶちかまして行く予定なので。年明けからは、選挙キャンペーンをやります! 夏の参院選まではうちも闘うと決めましたので!」と闘う宣言をツイート。
それに対してさらに「ジュンク堂渋谷闘う宣言きますた。くそかっこええ」というツイートがあり、ジュンク堂渋谷非公式では「はい!闘います。うちには闘うメンツが揃っています。書店としてできることをやります!一緒に闘ってください。」と返信。
これがTwitter民の目に止まり、今度は「SEALDsと組んで闘うとか」「ジュンク堂不買」などの反響が。非公式とはいえ企業名を名乗っての「参院選までは闘う」宣言ツイートに、「どこの会社でも社名を名乗っての政治的な発言はNGと教育されてると思うんだけどね」など、企業において従業員のネット利用に関する管理の難しさを指摘する声も上がりました。
反響が大きくなったためか、「ジュンク堂渋谷非公式」はアカウントを削除しましたが、削除対応が早かったことで、「もうアカウント消されてる。これがジュンク堂渋谷非公式の“本気の闘い”か」などと揶揄される結果に。
「ジュンク堂渋谷非公式」はなりすましという可能性もありましたが、ジュンク堂渋谷店では、実際に『自由と民主主義のための必読書50』が店頭で展開されていることから、実際の店員であると見る人が多く、ジュンク堂渋谷非公式アカウントのツイート内容は「ジュンク堂の公式見解なのか知りたい」という声も上がりました。
こうした声を受けてか、丸善ジュンク堂公式Twitterアカウントは、今日10月20日 17:57に「『ジュンク堂渋谷非公式』という名称で活動しているアカウントがありましたが、丸善ジュンク堂書店の公式なアカウントではなく、当該アカウントからのツイートは、丸善ジュンク堂書店の公式な意思・見解ではございません。」と公式コメントをツイート。企業としての公式見解ではないというスタンスを明らかにしました。
フェアの告知に歓迎ツイートがあったことから、ついツイート内容が行き過ぎてしまった面もあると思われますが、昔から「パーティでは政治と宗教の話はするな(どういう立場の人がそこにいるかわからないから)」と言われます。さまざまな人が目にする機会のあるネット上も同様で、少なくとも企業を名乗るアカウントでは政治的な色合いの強い話題で“闘う”といった過激な表現は避けるべき、という事例になりました。