ハッカー集団アノニマスがISISリクルーターの個人情報を公表。一方日本では、萌えキャラ「ISISちゃん」がふたたび増殖中
国際ハッカー集団アノニマスは、フランス・パリの同時多発テロを受けて、イスラム過激派ISISへ宣戦布告しましたが、宣戦布告から1日で、ISISリクルーター5人の個人情報(名前、住所、電話番号)を公表しました。また、ISISを支持する人のTwitterアカウント5,000以上を停止させたことも発表。
アノニマスは今年1月、フランスの「シャルリ・エブド」編集部が襲撃されたテロの際も、言論の自由を守るとしてISIS活動に関わっているとするアカウントを停止に追い込むなどの活動を行っています。
ただし、アノニマスの攻撃対象はテロだけではなく、日本の原発再稼動に反対して霞が関を狙うつもりで「国土交通省霞ケ浦河川事務所」のホームページを落としたり、ソニーのPlayStation製品がUnix系OSへの対応をやめたことがきっかけでPlayStation Networkの大規模ハッキングを行ったりもしています。
匿名の集団で固定メンバーでもないため、特定の思想や目的のもとに動くというより、賛同者が多ければ大きな力になるという活動で、必ずしも「正義の集団」とは言えない面も。
一方、日本のネット民の間では、ふたたび「ISISちゃん(アイシスちゃん)」のツイートが増えています。
「ISISちゃん」は、今年2月にISISが日本人男性2名を人質に取り、YouTubeで2億円の身代金を要求する動画を公開したことをきっかけに生まれたキャラ。人質事件動画をもとに、Twitterユーザーの間で「#ISISクソコラグランプリ」のハッシュタグを付けてコラージュ画像をあげることが流行。このブームの中で「ISISを萌え美少女化してイスラムの奴らに送りつけようずwww」というスレッドが2ちゃんねるに立てられ、萌えキャラ「ISISちゃん」が誕生しました。
「ISISちゃん」の目的は“サジェスト汚染”で、具体的には、ISISで検索するとISISちゃんのイラストばかりが表示されるようにしようというもの。このため、ツイートの際にはアラビア語のハッシュタグも付けられます。
日本人男性人質事件やシャルリ・エブド襲撃テロなどから半年以上が経ち、「ISISちゃん」のツイートもあまり見かけなくなっていましたが、パリ同時多発テロをきっかけに「ISISちゃん」がふたたびTwitter上で増殖しています。
なお、「ISISちゃん」には公式サイトがあり、「イスラムの教義を馬鹿にしないこと」、「アッラー、ムハンマド、イスラム教、コーランを題材にしないこと」、「エロ・グロ禁止」などのルールがあります。絵を描いたり、ツイートしようという人はご注意を。