ネットの話題

知らない間に全世界に晒されているかも!?~世界中の防犯カメラ映像を盗み見るサイト「Insecam」が再び話題に

[2016/1/20 17:12]

 2014年にその存在が報じられて話題になった、世界中の防犯カメラ映像を盗み見るサイト「Insecam」が再びネットで話題になっています。

 「Insecam」はクローラーと呼ばれるプログラムを使ってインターネットに接続された防犯カメラを探し出し、一覧できるようにしたロシアのサイト。国別、地域別、防犯カメラのメーカー別に一覧表示することも可能。

東京で検索すると、605の防犯カメラがリストアップされます

 映像を無断で世界に中継されてしまっている防犯カメラは、メーカー初期設定のままパスワードを変更していないカメラ。初期設定のパスワード情報はネット検索で簡単に検索できるため、初期設定パスワードのまま使っていると、「Insecam」サイトに限らず、簡単にアクセスされてしまう危険性があります。

 日本国内では現在、6,893の防犯カメラがインデックスされています。防犯カメラの持ち主が対策を施すなどして現在は映像が表示されないものも多数含んでいるため、正確な数字はわかりませんが、少なくとも国内で数千以上の防犯カメラ映像が盗み見られる状態にあると思われます。

 日本国内のものでは、多く使われているメジャーな製品であることからパナソニック製防犯カメラ映像が多く晒されていますが、ソニー製の防犯カメラ映像も。

個別の防犯カメラ映像の下には、設置場所の緯度経度や、緯度経度をポイントしたGoogle Mapも表示されており、地図を拡大していくとどのビルに設置されているかもわかってしまいます

 晒されている防犯カメラは、屋外、図書館、病院、コンビニやコインランドリー、マッサージ店、キャバクラ店内、工場、倉庫、オフィス、個人の室内らしき部屋など、さまざまな場所に設置されています。個人の部屋は珍しいため、海外の掲示板などでは“人気コンテンツ”になってしまっている状態。

 設備管理の問題なので個人では防ぎようがありませんが、利用した店舗の防犯カメラが中継されていたらと思うとあまり気持ちのいいものではありません。中にはオフィスの防犯カメラで一日中仕事している姿を流されている女性の姿も。

 「Insecam」サイトで行われているような“盗み見”は、特定の場所を狙ったハッキングでない限り、初期パスワードを変更していれば防げるもの。管理担当者は、面倒がらずに初期パスワードをきちんと変更するよう心がけてほしいところです。

[工藤ひろえ]