厚労省が「オレはまだ本気出していないだけ」の主人公・大黒シズオを起用したニート向けコンテンツ提供開始
厚生労働省は2月2日(火)、若年無業者の職業定着支援を行う「地域若者サポートステーション(通称サポステ)」特設サイトで、オリジナルWebコンテンツ「本気ミッション」を公開しました。
「サポステ」とは、「働くことに踏み出せない若者たちとじっくり向き合い本人やご家族、保護者の方々だけでは解決が難しい『働き出す力』を引き出し、就職して社会へ踏み出す橋渡しを行なう厚生労働省委託の支援機関」のこと。
内閣調査など政府系の言う「若年無業者」は通常、「求職活動を行っているが無業のままである若者」も含んでいますが、「サポステ」は働く意欲のあまりない、いわゆる“ニート”の就業支援に力を入れているもようです。
今回、公開されたオリジナルWebコンテンツは、「俺はまだ本気出していないだけ(小学館)」の主人公「大黒シズオ」をキャラクターに起用。「本気ミッション」のページで自分のニックネームを打ち込むと、本日の「本気ミッション」がランダムに3つ表示されます。
ミッションは全部で73種類あり、難易度は「易・並・難・爆」の4段階+最高難度「神」があるとのこと。
試しにちょっとやってみたところ、お告げのあった“本気ミッション”は、「本気で鳩をなつかせる(難)」、「本気で何かを追いかける(並)」、「本気で鉄棒にぶら下がる(並)」、「本気でバランスを取ってみる(易)」など。……正直なところ、ミッションの意味はよくわかりませんが「なんでもいいからやってみようよ。ほんとに何でもいいからさあ!(半泣き)」的な気合いだけは伝わってきます(運営側の)。
現在、特設サイトでは「大黒シズオ」を起用したサポステの目的や業務内容の解説、「俺はまだ本気出していないだけ」作者青野氏のインタビュー記事なども掲載中。
ちなみに、地域若者サポートステーション(通称サポステ)は、Webプロモーションよりリアルの相談窓口がメイン。全国の各都道府県に160カ所の窓口を設置し、個別面談による「相談支援」、セミナーや職場体験など「就業支援」、就業に向けた各種「情報提供」、就職後の「職場定着支援」など一人一人に合わせた支援を行っています。
2006年から、のべ300万人以上の相談を受けており、昨年度の総利用件数も50万件を超えているとのことです。昨年度は新規登録者数3万3,798人のうち、就職決定者数は1万7,687人で、就職率は52.3%と5割を超えています。
動き出すときに、最初は大きな力が必要なもの。そのときのテコとして、「サポステ」を利用するのはアリじゃないでしょうか。なんといっても無料ですし。上から目線じゃなく、“働くのに一歩踏み出せない人と一緒に考えたい”というのが厚労省担当者の切なる気持ちとのことです。