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その気がなくてもYahoo!プレミアムも一緒に申し込んでしまいそう。「プレミアムGyao!」の申し込みページにご注意

[2016/2/24 16:23]

 ヤフーは2月23日、動画配信サービス「GYAO!」で、有料の定額プラン「プレミアムGYAO!」の提供をスタートしました。月額料金は800円で、Yahoo!プレミアム会員は500円(いずれも税別)。

 「プレミアムGYAO!」の利用にはYahoo! ID登録が必要。利用開始初月の料金は無料で、Yahoo!プレミアム会員は3カ月無料で利用できます。


その気がなくても、Yahoo!プレミアム会員も申し込んでしまいそう

 初月無料ということで、試してみようかという人も少なくないと思いますが、「Yahoo!IDを持っている」&「プレミアム会員ではない」ユーザーの場合、申し込みの際にはちょっと注意が必要です。

「GYAO!」のトップページには「まずは無料でおためし」の目立つクリックエリアが。ここを押すとYahoo!IDのメールアドレスとパスワードを入力するページに移動します

 「GYAO!」のトップページで「まずは無料でおためし」の目立つボタンを押すと、Yahoo!IDのメールアドレスとパスワード入力ページに移動します。登録情報と一致すると申し込みページに移動しますが、このページがちょっとクセモノ。

 申し込みページ右下に「3カ月無料体験をはじめる」という大きな赤いボタンがありますが、ここを押すと、合わせて「Yahoo!プレミアム会員」も申し込むことになってしまいます。

 Yahoo!プレミアム会員登録をせずに、プレミアムGYAO!のみ利用したい場合には、「3カ月無料体験をはじめる」の下に、小さく目立たない「プレミアムGYAO! のみ申し込む」というリンクがあるので、こちらをクリックするのが正解です。

記者も何も考えずに「3カ月無料体験をはじめる」を押そうとして、「プレミアム会員じゃないのに3カ月無料っておかしくない?」とふと思って確認したところ、この大きな赤いボタンを押すと両方申し込んでしまうことに気がついた次第

 ちょっと問題と思われるのが、このページのわかりにくさ。

 注意して見れば、ページ左に表示されるお申し込み内容に「プレミアムGYAO!」「Yahoo!プレミアム」が列記されていて、「3カ月無料体験を申し込む」は、Yahoo!プレミアムも合わせて申し込むという意味であることはわかるのですが、注意書きを細かく見ないタイプの人では、ページ内容をよく見ないで「3カ月無料体験をはじめる」をクリックしてしまい、気がつかないうちにYahoo!プレミアム会員も合わせて申し込んでしまったということがありそうです。

 さらに、Yahoo!プレミアム会員の会費は2月24日現在は月額380円(税別)ですが、来月3月1日(火)から月額462円(税別)に値上げされます。値上げの件も申し込みページに書いてあるのですが、字が小さいため見落とす人もいそうです。

 Yahoo!プレミアム会員の会費値上げ後で、「プレミアムGYAO!」のみと「プレミアムGYAO!」+「Yahoo!プレミアム会員」の月額費用を比較すると、以下のようになります。



【3月1日以後の料金】
・「プレミアムGYAO!」のみ 月額800円(税別)
・「Yahoo!プレミアム会員(462円)」+「プレミアムGYAO!(500円)」 月額962円(税別)

 Yahoo!プレミアム会員になると、さまざまなYahoo!のサービスで利便性の高い付加サービスが利用できますが、「無料のままでいい」というユーザーも少なくないはず。

 また、「Yahoo!プレミアム会員」に申し込んだという意識がなく申し込んでしまったユーザーの場合は、「プレミアムGYAO!」を退会しても、「Yahoo!プレミアム会員」の登録は残り、Yahoo!プレミアム会員の月額会費の徴収が続く点も問題と思われます。

 Yahoo!プレミアム会員の月額会費は、3月1日からは月額462円(税別)に値上げされ、年にすると5,544円(税別)。税込みでは年額5,987円と決して安くはありません。

 ちなみに、Amazonプライム会員の場合は、年額徴収の会費は年3,900円(税込)。会員はプライム・ビデオの作品がすべて見放題となります。

 定額動画配信サービスで最大の特長は、料金のわかりやすさからくる安心感。ユーザーの誤解を招きそうな申し込みページのデザインは、サービス利用に二の足を踏むことにつながりかねません。

 「知らない間にYahoo!プレミアムも申し込んでいた」といったクレームを防ぐためにも、申し込みページについては、「Yahoo!プレミアム会員を合わせて申し込む」「プレミアムGYAO! だけ申し込む」を同じ大きさで並べるなど、誤解を招かない申し込みページにした方が良いのではないでしょうか。

[工藤ひろえ]