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「住みたい街ランキング」関東版、連続1位だった「吉祥寺」は2位に、1位は「恵比寿」~「武蔵小杉」も人気上昇中

[2016/3/9 03:09]

 株式会社リクルート住まいカンパニーは、Webアンケートによる「2016年版 みんなが選んだ住みたい街ランキング 関東版」を集計、発表しました。Webアンケート調査は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県の1都4県在住の20歳~49歳の男女を対象に実施し、有効回答数は3,996人。

 今回、調査開始から5年連続トップだった「吉祥寺」が、ついにトップの座を明け渡して2位に。代わって、「恵比 寿」が初の1位となりました。

住みたい街(駅)ランキング トップ10(関東版)
(リクルート住まいカンパニー 不動産・住宅情報サイト『SUUMO』調べ)


吉祥寺に代わって1位になった「恵比寿」は、4月にアトレ西館新オープンなど話題性も抜群

 1位の「恵比寿」は、昨年まで3年連続の2位と、これまでも人気のエリア。恵比寿駅は4路線が乗り入れていて鉄道の利便性が高いことに加えて、距離的にも都心に近く、洗練された街並みの印象や資産価値、ステータスなどの面でも高評価。

 もともと好感度抜群の街(駅)ですが、西口には今年4月に「アトレ恵比寿西館」が新オープン予定で、さらに期待値が高まっているもようです。飲食店の新規開店数は渋谷に次いで2位で、昨年は“世界一の肉屋”と称されるパリの肉職人の店が恵比寿にオープンするなど、話題に事欠かないエリアで日常に刺激や変化を求める人にもぴったり。リクルートによると、都会的なイメージがある一方で、地元の昔ながらのお祭りも活発だったりする一面もあるとのこと。武蔵小杉など、新しく人気となっている街も台頭している中で今後も首位が守れるか注目です。

恵比寿ビジネスタワー、ガーデンプレイス、広尾側のプライムスクエアシティなど都会的イメージが強い恵比寿ですが、地元のお祭りも活発だったりする一面も


5年連続で順位を上げた4位「武蔵小杉」、初のトップ10入りを果たした「東京」「二子玉川」

 過去最高の4位になった「武蔵小杉」は、15位→12位→9位→5位と毎年着実に順位を上げています。東京、品川、渋谷、目黒、恵比寿、六本木、新宿、池袋、横浜、鎌倉、成田、川崎、立川など首都圏の主要駅にすべて1本で行ける自在の交通アクセスも大きな魅力。

 遊具と樹木に囲まれた屋上庭園など、子育てママの欲しい空間がそろう「グランツリー武蔵小杉」が高く評価されています。テレビなどメディアでの露出も増え、「オシャレで新しい街」のイメージが定着しつつあり、 特にファミリ―層からの好感度が高いとのこと。

 9位の「東京」は昨年17位から急上昇し、初のトップ10入り。あまり“住むところ”というイメージはなかった東京駅エリアですが、再開発で丸の内・八重洲と駅の両側が整備され、近隣の日本橋・京橋エリアも再開発中。ビジネス街からショッピングの街へと、街のイメージが変わりつつあることが高評価につながったもよう。緑やランニングの観点から、皇居が近いことを挙げる声もあったそうです。

 10位の「二子玉川」も過去最高順位で初のトップ10入り。都心にそこそこ近く、ショッピング・飲食の都市環境と多摩川河川敷の自然景観がほどよく調和するエリアで、ファミ リー層から高い支持を得ているとのこと。長年にわたり行われてきた大規模再開発も昨年完了し、ホテルや、映画館も備えた「二子玉川ライズ」がグランドオープン。楽天本社も移転して、平日・休日ともに賑わいのある街に変貌しています。

緑豊かで、子育て世代に人気急上昇中の武蔵小杉。「グランツリー武蔵小杉」が高い評価を得ています


10位以降では、「北千住」「赤羽」など東京の下町エリアが大躍進

 リクルートによると、10位以降では、大きく躍進した街(駅)にひとつの傾向が見て取れるとのこと。

 18位の「北千住」は近年順位を上げ続けて今回過去最高位に。「穴場だと思う街ランキング」では、大差で1位を獲得しています。

 東京スカイツリーの開業以来、東京の東側の再開発も盛んに行われていますが、その中でも北千住は大きな変貌を遂げたエリア。ここ10年で、「東京電機大学」をはじめ、4つの大学がキャンパスを構え、北千住は多くの学生が行き交う街となっています。昔ながらの商店街や路地にも、若者向けのオシャレなカフェやビストロが増え「中高年の飲み屋街」といったイメージから変貌しつつあります。

 20位の「赤羽」も昨年48位から大きく躍進して過去最高位となりました。「穴場だと思う街ランキング」では2位を獲得。

 「赤羽」はもともと交通の利便性は高く、エキュートや駅近くのスーパーや商店街などが揃っている割に、家賃はリーズナブルな地域。昨年放映された深夜ドラマ『山田孝之の東京都北区赤羽』で、横丁の飲み屋やスナックなどディープな側面が取り上げられて注目を浴びたのもプラスに。2017年には東洋大学の情報学部キャンパス開設が予定されているため、街に若者が増えさらに活気づきそうです。

東京の東側・北側エリアは利便性のわりに家賃がリーズナブルな「穴場」として人気上昇中
(リクルート住まいカンパニー 不動産・住宅情報サイト『SUUMO』調べ)

 リクルートによると、トップ20位圏外で注目のエリアは29位の「立川」。2014年の45位からここ2年は20位台に入るなど人気上昇中。駅前に「ルミネ立川」「高島屋」「伊勢丹」「ビックカメラ」などの商業施設がコンパクトにまとまるショッピング環境は、2014年に「IKEA立川」、2015年には「ららぽーと立川立飛」がオープンしたことでさらに充実。国営昭和記念公園があり、緑豊かなのも魅力です。

11位~30位までのランキング
(リクルート住まいカンパニー 不動産・住宅情報サイト『SUUMO』調べ)
[工藤ひろえ]