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「深夜食堂」が帰ってくる! 映画「新・深夜食堂」今秋公開が決定! ドラマ新シリーズもNetflixで10月配信

[2016/5/20 05:00]

 2015年1月31日に公開し、全国80館でスタートしたにも関わらず、最終興行収入2.5億円、最終動員数20万1,000人を記録するヒット作となった映画「深夜食堂」。

 あれから1年あまり、「深夜食堂」が、早くもこの秋、続編の公開が決まりました。公開日は11月5日(土)。

 前作「深夜食堂」は日本だけでなく、台湾では2015年上半期公開の邦画の中で一番の興行収入をあげ、韓国では、2000年以降の同規模公開作品の邦画の中では歴代1位を記録。配給規制がある中国でも、上海国際映画祭に招待作品として招かれ、1,000人を超える客席でスタンディングオーベーションが起こったとのこと。

 新作映画「新・深夜食堂」は撮影中にも関わらず、アジア圏を中心とした海外からも映画配給のオファーが来ているそうです。

©2016安倍夜郎・小学館/ドラマ「深夜食堂」製作委員会

 また、ドラマ版の新シリーズも決定。10月21日からNetflixで配信されます。ドラマ版もこれまでに中国、韓国、台湾、香港、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、ミャンマー、アメリカで放送・配信され、新たにモンゴル、フィジー、リトアニアでの放送が決定するなど海外でも人気。

 世界中で楽しんでもらえるようにNetflixでの配信を決めたとのことで、「深夜食堂」第4シーズン全10話は全世界190カ国で同時配信されます。

 新作映画、ドラマ新シリーズのキャストはマスター役の小林薫さんはもちろん、不破万作さん、綾田俊樹さん、松重豊さん、光石研さん、安藤玉恵さん、須藤理彩さん、小林麻子さん、吉本菜穂子さん、中山祐一朗さん、山中崇さん、宇野祥平さん、オダギリジョーさんと、おなじみの常連客の顔ぶれも健在。

 前作映画にゲストとして出演した多部未華子さん、余貴美子さんも常連客に加わり出演します。

 映画版ではさらに、佐藤浩市さん、河井青葉さん、池松壮亮さん、キムラ緑子さん、小島聖さん、渡辺美佐子さん、井川比佐志さんがゲストとして出演。

 ドラマ版ゲストは、片岡礼子さん、近藤公園さん/岡田義徳さん、コ・アソンさん/伊藤麻実子さん、矢本悠馬さん/志賀廣太郎さん、平田満さん/豊原功補さん/佐藤B作さん、新井浩文さん/森下能幸さん/緒川たまきさん、風間トオルさん/宮下順子さんが出演します。

 唯一のメニュー「豚汁定食」以外は、「あるものなら作るよ」という深夜食堂に出てくる食べ物は、肉じゃが、焼きそば、しじみ汁、きんぴらごぼう、メンチカツなど日常的なメニュー。これまでは地上波の深夜枠で放送されていたため、「深夜の飯テロ番組」としても人気を博していました。新シリーズではどんなメニューがお目見えするかも楽しみです。

小林薫さん(「めしや」マスター役)のコメント

 最初から(映画の)続編があると思っていたわけではないので、今回、続編の撮影で、またみなさんと一緒にお仕事ができたという意味では、1回目の深夜食堂の映画の撮影が終わった時とは違う感じがあります。

 韓国でも、台湾でも、深夜食堂の(リメイクの)ドラマが始まったっていうニュースなんかを聞くと、そのこと自体が面白いことだなあと思います。中国とか台湾、香港、韓国といった国々を見ると、こんなカウンターだけの狭い店で、しかも食堂っていうのは、なかなか日本以外では、ないんじゃないんかと思うんです。けれど、非常に共感していただいていているようで、すごいなって思います。また、撮影中も台湾とか中国からセット見学に来られたりしていたんです。そうい現場って、なかなかないと思うんですよ。

 そういった意味で、非常に変わったというか、面白いドラマを僕らは日本から発信しているんだなぁという気はしています。

 別に大きなドラマがあるわけじゃなくて、本当に市井の人々のドラマが根底にあるんですが、前回よりもさらに、面白い映画に仕上がっていると思います。大がかりとかじゃないですけど、一方で贅沢な感じもすると思うので、楽しんでいただけるんじゃないかなって思っています。ぜひお楽しみください。

松岡錠司監督のコメント

 毎回そうだけれど、現場に入ると、これでいいのか。俳優の表情を見て、ちゃんと引き出せているのかと本当に悩むんです。でも、劇場に足を運んでくれた方が、「いやぁー、いいものを見たよ」と言って、何年後かに見返しても古びていない作品として生き残っていけるような映画を作りたいと思っています。

「深夜食堂」とは

 ネオンきらめく繁華街の路地裏にある小さな食堂。夜も更けた頃に「めしや」と書かれた提灯に明かりが灯ることから、人は「深夜食堂」と呼ぶ。メニューは酒と豚汁定食だけだが、頼めば大抵の物なら作ってくれる。そんなマスターが出す懐かしい味を前に、客たちの悲喜こもごもな人生模様が交差する。

 「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載中の安倍夜郎の大ヒット漫画を原作に深夜の放送ながら静かなブームを呼び、第3部まで続いている人気ドラマが映画化。さらに、その人気はさらに広がり、日本のみならず、世界の人々の“心と小腹”を満たし続けている。そして、ファン待望の映画続編が決定。

映画「続・深夜食堂」ストーリー

 マスターの作る味と居心地の良さを求めて、夜な夜なにぎわう“めしや”。ある日、常連たちがなぜか次々と喪服姿で現れる。

 不幸が重なることはあるもので、故人の話を語り合う中、またひとり、喪服姿で店に入ってくる範子。この範子、喪服を着るのがストレス発散という変わった趣味を持っていた。だが、実際に葬式をすることになり、そこで知り合った男に惹かれて…。

 父親を亡くした近所のそば屋の息子・清太は母親・聖子との関係に頭を悩ませつつ、年上の恋人・さおりとの結婚を考えている…。

 お金に困った息子に呼ばれて田舎からわざわざ出てきたという夕起子は、息子の知人という人物に大金を渡してしまう。騙されたのではと周囲は心配するものの、本人はどこか気にしていない様子…。

 春夏秋冬、ちょっとワケありな客が現れては、マスターの作る懐かしい味に心の重荷を下ろし、胃袋を満たしては新しい明日への一歩を踏み出していく。

[工藤ひろえ]