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神奈川・障害者施設の大量殺傷事件、ネットで容疑者のSNSが特定される~リア充っぽい写真、なのに背中に刺青

[2016/7/26 13:43]

 神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」に26日未明、刃物を持った男が侵入し、入所者や職員45人を刺し、19人が死亡した事件が各紙で報道されています。

 警察に自首し、逮捕された元職員・植松聖(さとし)容疑者(26)の名前が報道されると、ネットではさっそく“捜索”が開始され、FacebookとTwitterのアカウントが特定されました。

 植松容疑者はあまりひんぱんにSNS投稿するタイプではないようで、Facebookでは2013年の4回の投稿が確認できます。うち3回は友人とのパーティで盛り上がっている写真で、大量殺人をするような人物像はまったく伺えません。

2013年にFacebookに投稿された写真。フラッシュで赤目になっていますが、ごく普通のリア充青年にしか見えません

 一方、Twitterではいくつか犯行に関わるようなツイートが見られます。

 犯行直前の今日7月26日(火)午前2:50に、「世界が平和になりますように」というメッセージと自撮り写真をツイート。テレビなどで近所の人の話として、植松容疑者が1カ月前くらいに金髪に染めたことが伝えられていますが、写真では金髪で上目遣いにカメラを見てニヤリと笑っています。

犯行直前の7月26日2:50に投稿されたツイート

 また、今年2月19日には、「会社は自主退職、このまま逮捕されるかも...」とツイート。ネットでは犯行の動機として「クビになったことを恨んでの犯行?」と推理する声も上がっていますが、形としては懲戒解雇などではなく自主退職だったようです。

 「このまま逮捕されるかも...」という言葉からは、施設内で警察に逮捕されるようなトラブルを起こして退職を迫られたのか、それともやけになってこのまま逮捕されるようなことをしてしまうかも、という意味なのかなどいろいろ想像できますが、現時点ではその意味はわかりません。

2016年2月19日のツイート

 遡って2015年1月20日には、背中の刺青の写真を添えて「会社にバレました。笑顔で乗りきろうと思います。25歳もがんばるぞ!!」とツイート。

 近所の人の話として、「背中の刺青がバレて施設をクビになったのでは」といった報道も見られますが、ツイートを見る限りでは、刺青が会社にバレてから退職までは1年余りの期間があり、刺青バレが直接の原因ではないようです。

刺青が会社にバレたという、2015年1月20日のツイート。退職はこのツイートから1年以上経ってからということになります

 また、2015年6月3日には、「副業します。少し緊張します。がんばって働きます。」とツイート。施設以外の副業もやっていたようですが、どんな副業をしていたのか、ツイート内容からはわかりません。

 ここまでは、事件と関わりがあるかもと思われるツイートを拾ってみましたが、過去には前向きなツイートも多く見られます。

 「偏見を持つことは愚かなことです。自分で作った世界観しか見えなくなる。勉強になりました。私も強く逞しく生きたい。」(2015年6月9日)

 「1人ひとりが主人公だ。高い目標に向かって生きる人間は格好いい!世界を見る人間は閃きが違う!尊敬できる人間の感情を共感したい、理解したい、だから自分も上に進みたいと思う。」(2015年7月26日)

 「心技体の充実。これを目標に生きよう。」(2015年10月30日)

 ただし、施設を退職した2016年2月以後は、こうした前向きなツイートは見られなくなります。代わりに、英文を添えたツイートが見られるように。添えられた英文はおかしな文になっているものもあり、精神面の変調が感じられます。

 「鮫は悲しげに見えました。
  ライオンは無気力に寝ていました。
  酒は危険です。気をつけて下さい。
  New Japan Order」(2016年5月9日)

 「じいさん、ばあさんしかいません。
  日本の老後。
  old man just dilapidated.」(2016年7月11日)

 「電車でデブ発見。ずぅと悪口を言っている。
  強めに睨み付ける。気が付くとお婆さんに席を譲っていた。
  人間は正しい行いを選択できる。
  fatso heart distorted.」(2016年7月12日)

 「ポケモンGOが大ヒットしているそうです。
  my name is satoshi.」(2016年7月21日)

 「同時刻にドイツで銃乱射。
  玩具なら楽しいのに。
  No gun,Yes toy」(2016年7月23日)

 植松容疑者はすでに自首、逮捕されているため、事件の動機など詳細は今後捜査が進むに従って明らかになってくるものと思われます。

[工藤ひろえ]