IT系ニュースサイト読者はTVをあまり観ない!? Impress Watch読者の4人に1人が1日30分未満でトップ~ニールセンが「PCユーザーのメディア接触状況」を発表
視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタルが5月31日、2017年3月の日本におけるPCユーザーのメディア接触状況を発表しました。
PC版インターネット視聴率情報「Nielsen NetView」(ニールセ ネットビュー)が持つオンライン視聴測定ログ情報と、調査対象パネルの詳細な商品所有/認知情報や他メディアの接触情報などを融合したデータベースサービスである「NetView Lifestyle Powered by Video Research Interactive(ネットビュー・ライフスタイル パワードバイ ビデオリサーチインタラクティブ)」をもとに分析。
2017年3月のPCの利用状況を昨年と比較すると、利用者数は3,800万人前後で一定数を保っており、利用者属性でも男性が57%、50歳以上が42%とほぼ変化していません。PCユーザーの4マスメディアの利用状況では、1位はTVで94%が視聴しており、2位は新聞(朝刊)で63%が購読。また、TVの利用時間が1日当たり1時間を超える人の割合は73%となっています。
さらに、同社では、TVを視聴しない(5%)、もしくはTVの利用時間が1日あたり30分未満の視聴者(8%)をライトユーザー(合計12%)と定義して、そのライトユーザーの割合が高いPCサイトTOP5も発表ています。1位はImpress Watch(インプレス ウォッチ)、4位にITmedia Inc(アイティメディア)とIT関連のニュースメディアが入り、3位にdailymotion、5位にdwango(ドワンゴ)といった動画系のサイトが上位となっています。
そこで、ライトユーザー割合が高いPCサイトの中で、最も利用者数が多いdwango(ドワンゴ)の利用者が、最近1年間で購入した商品のうち、[インターネットサイトやメールマガジン上の広告]が商品・サービスに興味を持つきっかけや、購入・契約の参考となった割合をみると、全体では「旅行関連」が1位となっているのに対し、dwango(ドワンゴ)の利用者は「日常の食料品・飲料」が1位で、全体と比べて2.7ポイント高くなっています。
また、「音楽・音声コンテンツ」の割合も高く、逆に「レストラン・飲食店」は割合が低くなっていました。さらに、最近1年間に[パソコンのインターネットサイト]で「日常の食料品・飲料」を購入した割合は全体では13.7%であったのに対し、dwango(ドワンゴ)の利用者は19.3%と5.6ポイント高くなっています。
同社のシニアアナリストの今田智仁氏は、「インターネットの利用はスマートフォンからの利用者が中心ではありますが、PCからの利用者も一定数を保っており、WEBサイト運営企業はまだまだPCサイトの対応をおろそかにはできないといえます」と分析。
さらに、「今回PCユーザーのなかで、TVをほとんど利用しないライト層の割合が高いサイトをピックアップしたところ、ITニュース系や、動画サイトが上位に来るという結果になりました。その中でもライト層が最も多いドワンゴに注目するとレストラン・飲食店はネット広告を参考にせず、音楽・音声コンテンツとともに、日常生活に必要な食料品はネット広告を参考にする割合が高いというネット上の行動が見え、商品ジャンルによって参考にしている情報が異なることがわかった」とし、広告主はメディアごとの広告費や対応の配分の最適化が必要としています。