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「猫は3年の恩を3日で忘れる」ということわざは本当?  カルカンが、長年一緒に過ごした元飼い主の声をシニア猫が覚えているのかを実験、ドキュメンタリー映像としてYouTubeで公開

[2017/9/11 17:07]

 「猫は3年の恩を3日で忘れる」ということわざがありますが、本当に猫はすぐに飼い主を忘れてしまうのでしょうか。

 キャットフードブランド「カルカン」を展開するマース ジャパン リミテッドは、2年前に離れた猫が元飼い主の声を聞き分けられるのかを実験したドキュメンタリーWeb限定ムービー「KAL KAN VOICE DELIVERY」をYouTubeで公開しました。

いまは仙台で暮らす10歳のシニア猫「くうちゃん」。子猫の頃から一緒に過ごした元・飼い主の大野さんを覚えているでしょうか

 日本の飼い猫の平均寿命は、2016年の調査で15.04歳。過去5年のデータを見ると、平均寿命は伸びる傾向にあるとのこと。また、高齢期とされる7歳以上の猫を飼っている家庭は全体の4割を超え、世界一の長寿国である日本は、ペット猫の長寿国でもあります。

 こうしたペット事情を背景に、カルカンでは長寿を祝う「敬老の日」を記念して、「長年一緒に過ごしてきたことで培われた、シニア猫と飼い主の絆」をテーマに今回のムービーを製作したとのこと。

 今回のムービー製作の下敷きとなったのが、東京大学大学院総合文化研究科が2013年に発表した「ツレない猫、答えないけど飼い主の声聞き分ける。科学的に証明」の研究。興味のある人は東京大学のリリースもチェックしてみてください。


Web限定ムービー「ネコは昔いっしょに過ごした飼い主の声を覚えているのか?」ストーリー

 2年前に、入院のためやむなく子猫の頃から一緒に過ごした愛猫の“くうちゃん”を遠く仙台に住む知人に譲った、元・飼い主さんの大野さん。くうちゃんは現在、人の年齢に例えると還暦に近い10歳のシニア猫です。

入院のためやむなく仙台の友人にくうちゃんを譲った「くうちゃん」の元・飼い主、大野さん。

 大野さんにくうちゃんと一緒に暮らしていた時のことを聞くと、懐かしそうに何気ない日々のエピソードを話してくれました。「猫は飼い主さんと他人の声を聞き分けている」という調査があることを説明すると、2年も離れているため「覚えててくれるといいんですけどね…」と不安そうな表情を浮かべます。

 その後、くうちゃんのもとにスピーカーが届けられます。そこから聞こえるのは、4人の人の声。最初の3人はくうちゃんと面識のない、他人の声を録音。4人目に大野さんの声を録音し、実際にくうちゃんに聞いてもらいます。

 さらに後日、くうちゃんが声を聞く姿を収めた映像を見つめる大野さん。面識がない他人が「くうちゃん」と呼びかけた声を流しても、くうちゃんはそっけなく顔を伏せた状態でしたが、大野さんが「くうちゃん」と呼び掛けたところ、何かを思い出したかの様に顔を上げ、声がする方から目を離そうとしません。

 さらに呼びかける声が続くと、耳を動かし、よく声を聴こうとします。他人が呼びかけた時とは明らかに違った反応を見せ、2年間離れていてもかつて飼い主だった自分のことを覚えていてくれたことに「良かった」と思わず笑みがこぼれる大野さん。“長年連れ添ったシニア猫と飼い主の心のつながりの存在”を証明してくれました。

[工藤ひろえ]