新潮社がAmazonドラマ「チェイス」の配信中止を申し入れ 「殺人犯はそこにいる」の著者・清水潔氏と共同で~「架空の物語で、特定の書籍に依拠していません」とドラマ制作会社
Amazonプライム・ビデオで2017年12月22日より配信しているドラマ「チェイス」について、新潮社と「殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件」の著者・清水潔氏が、配信するアマゾンジャパン合同会社、製作会社のJokerFilms株式会社に対し、2018年1月17日付書面で配信の即時中止を申し入れたと発表しました。
新潮社では、ドラマ「チェイス」に関して、清水氏の著作が原作なのではないかとの問い合わせが多数あり、新潮社および清水氏がドラマの制作について何ら関知していないとしています。なお、「殺人犯はそこにいる」の映像化のオファーは書籍発売後から数多くあるものの、事件の被害者であるご遺族の感情に配慮し、新潮社および清水氏は慎重を期して検討を進めているとのことです。
「チェイス」製作会社のJokerFilmsは1月1日付けで、「このドラマは複数の文献や判決文等に記載された、客観的に明らかとなった周知の事実を踏まえて『架空の物語』を創作したものであり、特定の書籍に依拠したものではありません。また、特定個人の創作的表現を用いることも行なっておりません。あくまでフィクションの作品として描いております」とコメントを発表しています。
また、共同プロデューサーの四宮隆史氏は、自身のTwitterから2017年12月31日に、清水潔氏へのTwitterに「一度、清水さんと直接お話をさせていただければと存じます」と返信しています。
@NOSUKE0607一度、清水さんと直接お話をさせていただければと存じます。今更、とお叱りを受けるかと思いますが、私なりの想いと信念もあり、この作品に取り組んで参りましたので、そのことを直接お伝えしたく存じます。改めてご連絡をさせてください。宜しくお願い致します。
— 四宮隆史 (@ebisukara5hun)2017年12月30日
「殺人犯はそこにいる」は、栃木県足利市、群馬県太田市という隣接する2市で、4歳から8歳の5人の少女が誘拐または殺害されているという「足利事件」を同一犯による連続事件だと喝破した著者が、「足利事件」冤罪の可能性を報じて菅家さんを釈放へ導くとともに、徹底した取材によって、ついに「真犯人」を炙り出した、「調査報道のバイブル」と絶賛された事件ノンフィクション。
「チェイス」は、大谷亮平さんと本田翼さんのダブル主演の連続幼女殺人の真相に迫るサスペンスドラマ。脚本は福田靖氏(「海猿」「HERO」「龍馬伝」)、総監督は深川栄洋氏(「神様のカルテ」「白夜行」)。「時にコミカルに、時にシリアスに、バディドラマの新境地を切り拓く」とのこと。
27年前に起こった5つの連続幼女殺人で、DNA鑑定が決定打となり犯人として捕まった一人の男。彼の逮捕にはいくつもの矛盾点が存在し、記者・三上(大谷亮平さん)とBSテレビの新米AD・麻衣(本田翼さん)は再度調査を進めるうち、冤罪や国家権力の恐ろしさに直面する……。
Amazonプライム・ビデオで12月22日より見放題独占配信され、全7話構成で初回は1・2話を同時配信。以降は毎週金曜日に1話更新で配信される予定です。