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ふるさと納税返礼品に、公営墓地の永代使用権が登場! 小諸市が「信州小諸・さわやか埋葬権」受付開始~市営墓地のため、市が管理・清掃などを行い、管理費は永久無料

[2018/2/21 08:00]

 2月20日(火)から、全国で初めて、ふるさと納税の返礼品に公営墓地の永代使用権が登場しました。

 公営墓地の永代使用権を返礼品に登録したのは、長野県小諸市(市長:小泉俊博氏)。24万円以上の寄付で、小諸市が運営する公用墓地「市営 高峯聖地公園」合葬式墓地の永代使用権が返礼品として提供されます。

公用墓地「市営 高峯聖地公園」合葬式墓地

 小諸市の公用墓地の永代使用権は、ふるさと納税の寄附を受け付ける最大手サイトのひとつ「ふるさとチョイス」で寄付できます

 「ふるさとチョイス」では、寺院が営む霊園の使用権はこれまでにも登録されていますが、公営の墓地をふるさと納税の返礼品として取り扱うのは全国初の取り組みではないかとのこと。

公用墓地「市営 高峯聖地公園」は市が運営・管理するため、草木の剪定、建物の修繕など施設の維持管理は市が行います

 公用墓地「市営 高峯聖地公園」は市が運営・管理する公営墓地のため、草木の剪定、建物の修繕など施設の維持管理は市が責任をもって行ってくれます。何より、年間管理費が永久無料なのが魅力。一般的には、永代供養墓でも年間管理費がかかることが多く、30年分・50年分など一括払いも受け付けていたりします。その点、市営で管理・維持費用がかからないのは“おひとりさま”には特にありがたいところ。

 とはいえ、24万円はふるさと納税としてはかなり高額。普通の会社員では上限枠を超えてしまいます。目安として年収1,200万円の単身者世帯で、ふるさと納税の上限が24.5万円程度。

 都会の相場と比べると墓地の永代使用権として24万円はかなり安く、また管理も市が行うため維持費が一切かからないことを考えると、ふるさと納税の上限枠を少し超えてしまう人でも検討の余地はありそうです。ただし、小諸市の「市営 高峯聖地公園」の合葬式聖地は市外在住者も使用可能で、使用料は7万円からとなっているので、ふるさと納税枠を大幅に超えてしまう場合は、通常の手続きで申し込んだ方が安く上がりそうです。

標高1,000mの高原にある「市営 高峯聖地公園」。緑に囲まれ豊かな自然の中にあります

 「市営 高峯聖地公園」は標高1,000mの高原にあり、北に浅間山・高峯山、日本アルプスを望む美しい環境で、真夏でもさわやかな風が通り抜けるところ。自然の中で眠りたいという人や山が好きな人には最適かもしれません。

 宗教・宗派を問わず誰でも利用でき、生前の申込みも可能です。希望があれば、市の担当職員が現地案内もしてくれるとのこと。なお、永代供養墓と違って、お彼岸やお盆の供養などは行われません。埋葬にあたっては、A4版サイズの御影石製墓誌板に、戒名や名前を刻んで供養することもできます。

 小諸市では、「墓じまい」に関心が集まり、都市部では「墓不足」が叫ばれるなか、慰霊の場として最適な環境を提供する地方と、故人の安らかな永眠を願う遺族の思いを「ふるさと納税」で結びたいとしています。

 ふるさと納税を管轄する総務省の野田聖子大臣は、ふるさと納税をきっかけに寄付する人と地域のつながりができ、地方創生に結びつくような取り組みを進めてほしい、との考えを述べています。

 現代では合葬式墓地を利用するのは“おひとりさま”だけでなく、子どもや孫の負担を軽減するため合葬式墓地を選択する人も増えています。納骨やお参りで小諸市を訪れる人が増えるという点で、総務省指針にも沿った取り組みと言えそうです。


長野県小諸市の紹介

 長野県小諸市は、人口42,641人で雄大な浅間山の南斜面に広がり、市の中央部を千曲川が流れ、標高2,000mから標高600mまで1,400mもの高低差を持ちます。

 「懐古園」として知られる小諸城址は、春の桜、秋の紅葉など季節を通し数多くの観光客が訪れる名所。城郭は浅間山の火山灰土が雨で削られた谷を利用しており、城下町よりも低い位置にある日本で唯一の「穴城」として、日本百名城にも選ばれています。文豪、島崎藤村や高濱虚子のゆかりの地でもある「詩情あふれる高原の城下町」です。

 小諸市へは、東京から約160km、車で2時間半・電車で約1時間半。軽井沢町からは「しなの鉄道」で24分、車で約30分です。

ブラタモリ的なうんちくがいろいろとありそうな小諸城の大手門
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[工藤ひろえ]