2時間ドラマはB級娯楽の殿堂! 家政婦、湯けむり、トラベルミステリー、土曜ワイドVSサスの攻防など、2時間ドラマのすべてを1冊にまとめた超保存版書籍、4/21(土)発売
雑誌「TV ガイド」や「TV Bros.」を発行する、株式会社東京ニュース通信社は、4月21日(土)に「2時間ドラマ 40年の軌跡」を発売します。
サイズはB6版より少し大きい四六版256ページで、価格は1,500円(税別)。
TVガイド誌を長年発行してきた東京ニュース通信車ならではの、製作現場からの当時の証言も満載した、2時間ドラマの「歴史」がまるわかりの1冊。2時間ドラマファンなら要チェックです。
ふだんなにげなく見ている2時間ドラマ。途中から見ても顔だけで犯人が誰かわかる親切な作りや、家事をしたり他の用事を片付けながらでも楽しめるわかりやすいストーリーは、“ながら見”には最高。
残念なのは、スペシャルドラマの多くがDVDやブルーレイになっていないこと。古いドラマでは、DVD化をはじめとした二次利用の契約が盛り込まれていないためと言われますが、最近放送された2時間ドラマでも動画配信サービスなどで配信される例はあまり多くありません。
その2時間ドラマの始まりは、1977年にスタートした「土曜ワイド劇場」だそうです。
テレビ映画としてスタートした2時間ドラマとスピルバーグとの意外な関係、人気シリーズの誕生、火曜サスペンス劇場のスタート&2時間ドラマの戦国時代、時代を映す鏡・長いサブタイトル、そして2時間ドラマの未来…詳細なデータと、製作に関わった主要人の証言に基づく「2時間ドラマ」の歴史の全てが1冊にまとまっているとのこと。
火曜サスペンス劇場、土曜ワイド劇場をはじめ、「家政婦は見た!」、浅見光彦ミステリーシリーズなど、あのドラマをもう一度振り返りたい2時間ファンなら、書店店頭でチェックしたい1冊です。
「2時間ドラマ 40年の軌跡」内容
第1章 テレフィーチャー開幕!
「テレビ映画」という不思議なことばの響き/NETからテレビ朝日への変身/
映画からテレフィーチャーへ/国産テレフィーチャーへの挑戦/はぐれ者たちの逆襲/
ベテラン映画人と若きテレビマンのぶつかり合い/
土ワイ初ヒット!美女シリーズの登場/波紋を投じた実録犯罪ドラマ『吉展ちゃん事件』
第2章 露天風呂から殺人案内まで
関西パワーの参戦/『京都殺人案内』秘話/密室から露天風呂へ/
変化球で勝負するABC/トラベルミステリーにまつわるミステリー
・今だから…何でも話せる!スペシャルインタビュー①
土曜ワイド劇場 東西プロデューサー対談
関口恭司さん(元テレビ朝日)×大熊邦也さん(元ABC朝日放送)
第3章 2時間ドラマ戦国時代
民放2番目のレギュラー2時間ドラマ/最初の衝突・超高層ホテル殺人事件/
さらなる新しい2時間ドラマ枠へのニーズ/日テレのドラマ制作事情/
先行する土ワイ、追う火サス/土ワイとは異なる火サスの制作方針/
音楽にこだわる/『火曜サスペンス劇場』の開幕/エンディング曲、その後で/
土曜の夜のサスペンス戦争が勃発/家政婦は来た!/2時間ドラマ戦国時代の到来/
明智探偵の死/サブ・サブサブ…タイトルは続くよどこまでも/
土ワイ再び年間20%! 火サスはピンチに…/火サスに現れた3人の女/
王者・土ワイの娯楽シリーズ戦略/作家さがしに四苦八苦/
松本清張争奪戦/ロケ事情『密会の宿』の女将は出張中/小京都ブーム/
なぜ殺人事件は京都なのか?/再び混乱と戦乱と波乱へ 新境地にもトライ/
第II期2時間ドラマ戦国時代の終焉/軽やかなフジテレビ/
迷い始めた2時間ドラマ/トラベルミステリー対決/在庫問題/
シリーズ主役の世代交代、新たなキャラクターへ転身も/
いぶし銀の男たち 我が町は元悪人だらけ/
ストーリー全体のリアリティーの追求・専門職・群像劇/リアルか娯楽か/
過去への憧憬と未来への対応と
第4章 曲がり角に立つ、2時間ドラマ
テレビ東京の市場参入/看板番組で主役交代/土ワイが生んだ歴史的刑事ドラマ/
グルメ刑事・ハードボイルド・合同捜査/遅れてきたキング 初の主役の座に/
火曜サスペンス劇場の閉幕/東西ネットワークのはざまで/
土ワイでサスペンスはご法度か?/混浴露天風呂も見納め/
家政婦は去った 引き際の美学/音川刑事との別れ/
齢80超えてもメガホン 映画人がテレビマンに教えてくれるもの/
40年を前に、さようなら
・今だから…何でも話せる!スペシャルインタビュー②
土曜ワイド劇場VS火曜サスペンス劇場 ライバル座談会
関口恭司さん(元テレビ朝日)×高橋浩さん(元テレビ朝日)×
長富忠裕さん(元日本テレビ)×佐光千尋さん(元日本テレビ)
特別付録
2時間ドラマ・とっておきデータ集
「2時間ドラマ 40年の軌跡」大野茂/著 (東京ニュース通信社刊)
「2時間ドラマ 40年の軌跡」大野茂/著 (東京ニュース通信社刊)
著者プロフィール
大野 茂(オオノ シゲル)
阪南大学教授(メデイア・広告・キャラクター)、1965年東京生まれ、慶應義塾大卒。
電通のラジオテレビ部門、スペースシャワーTV/スカパー!出向、NHKディレクターを経て現職。著書に新書『サンデーとマガジン』(2009)。