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飲食店の無断キャンセル、理由の1位は「複数飲食店をとりあえず予約した」。「外に出るのが億劫になった」「食べたいものが変わった」など言語道断な理由も~「飲食店の無断キャンセルに関する消費者意識調査」

[2018/5/15 17:26]

 飲食店ネット予約顧客管理システム「TableSolution(テーブルソリューション)」を提供する株式会社VESPERは、20代~50代の男女906名を対象に、飲食店の予約や無断キャンセルに関する意識調査を実施しました。

 調査の結果、無断キャンセルされやすい予約手段としては、「電話予約」が59.4%でトップに。2位の「グルメサイトのネット予約」も55.5%で半数を超えています。

 無断キャンセルの主な理由としては、「複数店舗の“とりあえず”同時予約」などによる「予約取消忘れ」が多数挙げられました。

 また、回答者の約54%と半数以上が飲食店の予約をキャンセルした際にキャンセル料を支払うことを妥当だと感じていることが判明しました。

無断キャンセルした際の予約手段、1位が「電話予約」で59.4%、2位は「グルメサイトのネット予約」55.5%

 906名の調査対象者のうち、無断キャンセルの経験がある人は128人で、全体の約14.1%でした。

 無断キャンセル経験ありの人に、予約に使った予約手段を聞いたところ、「電話予約」が59.4%と約6割に上りトップに。

 次いで、「グルメサイトのネット予約」55.5%で、こちらも5割を超えています。同じネット予約でも「自社ネット予約」は31.2%でグルメサイトでの予約より少ない傾向。

 最も少ない「来店予約」は18.0%となり、やはり対面で予約したケースでは無断キャンセルをしにくいようです。

 全体では、電話やネット予約など、無断キャンセルが発生した後に個人を特定することが難しい予約手段が上位にランクされる結果となりました。


無断キャンセル理由、トップは「複数飲食店をとりあえず予約した」――言語道断なキャンセル理由あれこれ

 回答者全体の約14.1%にあたる“無断キャンセル経験あり”の人に、原因を聞いたところ、最も多かったのが、「とりあえず場所を確保するために、複数の飲食店を同時に予約した」で、39.8%と約4割に上りました。

 2位は、「予約したこと自体をうっかり忘れてしまった」で35.2%。3位は「人気店だったためとりあえず予約した」34.4%。

 さらに、「天気が悪く外に出るのが億劫になった」29.7%、「その日の予定自体がキャンセルになった」28.1%、「当日になって食べたいものが変わった」21.9%など、なんとも無責任な回答が上位に並びました。

 「予約時に店舗スタッフの対応で気分を害した」という、“嫌がらせ”でわざと無断キャンセルしたと見られる理由を上げる人も17.2%に上っています。

 一方で、「電話が繋がらなかった」18.8%や「キャンセルの仕方が分からなかった」16.4%といった、本人的には“不可抗力だった”無断キャンセル理由を上げる人も。こうした理由によるキャンセルは、店舗側の対応しだいで減らすこともできそうです。

 いまどきどこに居てもキャンセルの電話1本もできない状況は考えにくく、どの理由にしても同情の余地はあまりない印象ですが、店舗側はそういう客が一定数いると考えて、確認電話を1本入れることが自衛策となるかもしれません。

飲食店予約はネット予約が主流に

 予約手段では、調査した全ての世代において、トップ3の予約手段の半数以上を「ネット予約」が占める結果となっています。「ネット予約」はいまや飲食店予約の主流と言ってよさそうです。

 20代では、トップ3は「ホットペッパー」「飲食店の自社ネット予約」「食べログ」の順で、すべてネット予約となっています。

 年代が上がるほど「電話予約」派が増え、50代では「店舗へ電話」が65.4%でトップ。

 「ネット予約」を利用する理由では「いつでも予約できて便利だから」が最多だったのに対して、「電話予約」では「リクエストや要望を詳細に伝えることができるから」がもっとも多い理由に上げられました。


無断キャンセル経験者の半数が20代

 調査対象906名のうち、128名いた無断キャンセルの経験者を年代別に見ると、49.2%と約半数を20代が占めていることがわかりした。20代だけでみると、無断キャンセル経験者は回答者全体の約3割に上っています。

 無断キャンセル経験者は年代が上がるごとに減る傾向が見られます。

 勉強、就職、仕事、恋愛、友人や同僚とのつきあいなど20代は交際範囲が一気に広がる時期。悪気はなくとも、いろいろなことに気を取られて飲食店の予約なども忘れてしまいやすいのかもしれません。

[工藤ひろえ]