作家・夢枕獏さん×漫画家・松本大洋さんの絵本「こんとん」、2019年1月下旬発売! 中国神話に登場する「渾沌」の伝説を新たな解釈で描く
偕成社は、夢枕獏さんが文を、松本大洋さんが絵を担当した絵本「こんとん」を、2019年1月下旬に刊行します。
対象年齢は5歳からで、価格は1,600円(税別)。41ページで、27×19cmの大型本です。
絵本「こんとん」は、「キマイラ」「陰陽師」など数多くの人気シリーズを手がける作家・夢枕獏さん、そして、「鉄コン筋クリート」「ピンポン」などで熱烈な支持を集める漫画家・松本大洋さんによる絵本。
松本大洋氏が手がける絵本は、谷川俊太郎さんが文を手がけた「かないくん」(東京糸井重里事務所刊)、工藤直子さんが文を手がけた「『いる』じゃん」(スイッチパブリッシング刊)につづく3作目となります。
今回の絵本の題材となったのは、中国神話に登場する怪物「渾沌(こんとん)」の伝説。カオスと同義で語られる「こんとん」を、夢枕獏さんが新たな解釈で物語りにしました。
名前がないので、誰でもない。誰でもないから、何にでもなれる。それが、こんとんです。
六本の足を持ち、六枚の翼を持つけれど、目も耳も鼻も口もありません。けれども、いつも空を見あげて笑っているのだそうです。
そんな、こんとんのところに、ある日、南の海の帝と北の海の帝がやってきます。帝たちは、こんとんに、二つの目、二つの耳、二つの鼻の穴、そして口、あわせて七つの穴を作ってやることにしますが……。
夢枕獏さんによる、とぎすまされた心地よいリズム感のある言葉と、懐かしと新しさのある松本大洋さんのイラストが、なにものでもない「こんとん」という存在への、読者の思いや想像をかきたててくれる1冊。
夢枕獏さん、松本大洋さんのファンは要チェックです。
著者紹介(敬称略)
文:夢枕獏(ゆめまくら・ばく)
1951年神奈川県生まれ。「キマイラ」「陰陽師」など数多くの人気シリーズを手がけ、これまでの業績に対して、紫綬褒章を受章、菊地寛賞、日本ミステリー文学大賞を受賞。
主な作品に「上弦の月を喰べる獅子」(日本SF大賞)、「神々の山嶺」(柴田錬三郎賞)、「大江戸釣客伝」(泉鏡花文学賞、舟橋聖一文学賞、吉川英治文学賞)、「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」、「大江戸恐龍伝」など。絵本では、「ちいさなおおきなき」(小学館児童出版文化賞)、「おんみょうじ 鬼のおっぺけぽー」があります。
絵:松本大洋(まつもと・たいよう)
1967年東京都生まれ。漫画家、イラストレーター。1986年「STRAIGHT」でデビュー。
主な作品に「花男」、「鉄コン筋クリート」、「ピンポン」、「GOGOモンスター」(日本漫画家協会賞特別賞)、「ナンバーファイブ 吾」、「竹光侍」(文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、手塚治虫文化賞マンガ大賞)、「Sunny」(小学館漫画賞)、「ルーブルの猫」など。絵本に「かないくん」「『いる』じゃん」、画集に「TAIYOU」があります。