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「ブラック企業エピソード大賞」受賞作発表! サービス残業100時間超、タイムカードの虚偽打刻、過労で亡くなった同僚・上司も…

[2019/1/17 17:25]

 残業の証拠を自動で残せるスマホアプリ「ザンレコ」を提供する株式会社日本リーガルネットワークは1月17日、第2回ブラック企業エピソード募集の大賞エピソードを発表しました。

 ブラック企業エピソード募集は、ブラック企業の実態がわかる実際のエピソードを募集・公表することで、ブラック労働環境の実態を多くの人に知ってもらい、長時間のサービス残業などの「ブラック企業問題」の解決につなげる目的で実施しているもの。

 第1回の大賞発表では、Twitterでトレンドワード入りするなど大きな反響がありました。

 第2回となる今回のテーマは「転職」。「辞めてよかった!ブラック企業からの転職エピソード」をお題に、ブラック企業から退職し、まっとうな企業に転職することに成功した人のエピソードを募集しました。

 多数寄せられた応募から、第2回の大賞に選ばれたのは、東京都の30代女性が投稿したエピソード。

 毎月100時間以上のサービス残業は当たり前、上司の指示によるタイムカードの虚偽打刻、過労で亡くなった上司・同僚。今ならおかしいと思えるのに、働いている当時は感覚が麻痺してしまい、それを当然と思っていたといいます。

 転職後も、普通に働いているのに、もっと働かないと責められると強迫観念に襲われるというくだりからは、辞めても心に傷跡を残すブラック企業の恐ろしさと感じさせられます。

 その後転職した同業種のホワイト企業では、病気で仕事を休める、有休が取れるなど、当然のことに驚いたとつづられています。

 第2回ブラック企業エピソードの大賞発表ページでは、大賞受賞者の詳しいエピソードのほか、7位までに入賞したエピソードが公開されています。

 ブラック企業では、おかしいと感じつつも労働時間の長さに余力がなく、また「どこへいっても同じ」といった同僚や上司の言葉に縛られて、異常な状況に置かれていても転職準備などのアクションを起こせない人も多くいるようです。

 「もしかして、ブラック企業かも?」と疑問を抱いている場合は、ブラック企業からホワイト企業に転職した人のエピソードと自分の労働環境を照らし合わせることで、冷静な判断がくだせるかも。受賞エピソードに目を通してみることが、行動を起こすきっかけになるかもしれません。

[工藤ひろえ]