ノーベル化学賞受賞・吉野彰さんが“科学に興味を持つ原点”となった本「ロウソクの科学」、緊急重版決定!
ノーベル化学賞受賞が決まった吉野彰さんは、受賞決定後のインタビューで、化学に興味をもった原点として、小学校の先生の勧めで読んだ「ロウソクの科学」を挙げました。
出版元のKADOKAWAは、これを受けて「ロウソクの科学」(角川文庫)と、「ロウソクの科学――世界一の先生が教える超おもしろい理科」(角川つばさ文庫)の緊急重版を決定しました。
「ロウソクの科学」は、どちらもファラデーの法則と呼ばれる電磁誘導の法則、電気分解の法則を発見した科学者、マイケル・ファラデーの講演を本にまとめたもの。ファラデーは物理学で重要な法則を発見しただけでなく、化学者としてもベンゼンを発見するなど大きな貢献をしました。
「ロウソクの科学」は、たった1本のロウソクからその種類、製法、燃焼、生成物質を語ることによって、科学と自然、そして人間との関わりを伝える名著。時代を超えて、常に理科の先生が子どもたちに読んでもらいたいと考える1冊であり続けているとのこと。
吉野彰さんのインタビュー後に書店からの注文が相次ぎ、KADOKAWAではこの“特需”に応えるため「ロウソクの科学」(角川文庫)70刷目2万部の重版を決定。
ファラデーが子どもたちに見せた24の実験を、イラストと物語でやさしく教える「ロウソクの科学――世界一の先生が教える超おもしろい理科」(角川つばさ文庫)についても、3刷目1万部の重版を決定。
いずれも、追加の重版も検討中とのことです。
ノーベル賞受賞を受けて、吉野彰さんが名誉フェローを務める旭化成の株価は前日の終値より42円高の1,148円で寄り付く“ご祝儀相場”に。前日より6円高で引けました。
ノーベル賞は基礎科学の研究に授与されるため、説明を聞いても一般人には理解が難しい研究テーマに授与されることも多いのですが、今回は現代人には必須のツールとなっているスマートフォンやタブレット、パソコンなど電子機器で広く利用されているリチウムイオン電池の研究がテーマとあってわかりやすく、吉野彰さんの笑顔も加わって、日本中を明るくする受賞となりました。