セブン-イレブン1,000店整理、ヨーカ堂33店舗連携・閉店、そごう・西武5店舗閉店 セブン&アイが事業構造改革を発表~セブン-イレブンは本部の利益100億円を加盟店へ分配
セブン&アイ・ホールディングスが10日、グループ戦略と事業構造改革を発表しました。基本的な考え方は「お客様のライフステージ、ライフシーンに寄り添いながら成長を実現するために、グループシナジーの更なる追求により、ライフタイムバリューを最大化すること」としています。
セブン‐イレブン・ジャパン
店舗運営を取り巻く環境は、人手不足や人件費上昇が継続するなど厳しさが増していくとみられるとして、2019年4月25日に発表された行動計画に沿って、オーナーヘルプ制度等の充実や、省力化投資の継続実施、加盟店アンケートの実施といったコミュニケーションの強化など、加盟店の持続的な成長に向けた施策を実施。
店舗政策としては、不採算店の閉店加速をし、2019年下期以降、約1,000店舗の閉鎖・立地移転を実施。売場政策としては、新レイアウトの展開(2019年度 7,000店導入)、省人化対応を行ない、人員政策として、本部人員適正化(会計改革実施・店舗開発人員の適正化、非営業部門の人員適正化)を行なうとのこと。
これに加えて、加盟店が安心して経営に専念できる環境づくりの一環として、インセンティブ・チャージの見直しなどを実施するとしています。2020年3月より適用予定。
24時間営業店舗で、月間売上総利益額が550万円以上なら月額35,000円減額、月間売上総利益額が550万円以下なら月額200,000円減額されます。
非24時間営業店でも、月間売上総利益額が550万円以上なら、セブン-イレブン・チャージ 1%特別減額に加え、月額15,000円減額、月間売上総利益額が550万円以下なら月額70,000円減額されます。
このインセンティブ・チャージの見直しにより、加盟店1店当たりの利益は年間で平均約50万円改善する見込みで、結果、本部利益には約100億円の影響があるもののと予想されています。これを、不採算店の閉店や、人員適正化などで利益水準の維持・向上を目指すとしています。
イトーヨーカ堂
2016年10月に発表された「100日プラン」に基づき、閉店や改装を伴う店舗構造改革を継続実施してきたところ一定の成果が確認できたとしてい、今後、選択と集中を進め、商業施設としての価値をさらに向上させるため、33店舗をグループ内外企業との連携、閉店を検討するほか、ライフスタイル事業(催事除く)のMD改廃、および売場減積を実施するとのこと。
さらに、食品館事業は、分社化を視野に、グループ連携で収益性改善を図るとしています。また、人員も2022年度末の従業員数を2018年度末に対し、労使協議のうえ自然減も含めて、約1,700人減の適正化を図るとのこと。
そごう・西武
イトーヨーカ堂と同様に、2016年10月に発表しされた「100日プラン」に基づき、閉店や譲渡を伴う店舗構造改革を継続実施しており、今後、さらに選択と集中を進め、商業施設としての価値を向上させるため、構造改革を実施。
2022年度末の従業員数を2018年度末に対し、労使協議のうえ自然減も含めて、約1,300人減の適正化を実施する他、基幹店についてはプロパティマネジメント導入に加え、成長領域(コスメ、ラグジュアリー、食品など)をさらに強化。郊外店についてはプロパティマネジメントの強化を実施するとしています。