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写真家 青山裕企が誰も知らない“少女”を撮影し続けた512ページ! 写真集「少女礼讃」が発売~中学生のようあどけない笑顔、あか抜けない服の中に成熟した… [写真15枚]

[2020/6/3 21:18]

 青幻舎が、ベストセラー写真集「スクールガール・コンプレックス」シリーズなどで知られる写真家 青山裕企氏が、素性の明かされていないひとりの“少女”を謎めいた関係性で撮影し続けている作品を、圧倒的なボリュームでまとめた集大成の写真集「少女礼讃」を、2020年6月下旬に刊行します。B6変型512ページで、価格は3,500円(税別)。

 年齢、名前が明かされてない、SNSでの情報発信や、モデル・アイドル活動といったこともしていない、どこに住んでいるかも分からない、ひとりの女性。中学生のようなあどけない笑顔と、たまに見せる、驚くほど大人びた表情。小柄で、「女の子っぽい」髪型。しかし、あか抜けない服の中には成熟した体が隠されている……。

 2018年の夏に出会ったこの女性を、青山氏は毎週のように、圧倒的な量と質で、徹底的に撮影し続けています。青山氏はこの女性に出会った時に、眩いほどの“少女らしさ”を感じたとのこと。それはこれまで「同級の女の子」を「少年」の気持ちで撮ってきた青山氏が、「大人」の眼差しを持ったことを意味します。

 数々の著名アイドルやモデルなどを撮影してきた青山氏が、この名もない女性に見出した“少女性”とはなんなのか。それは、これまで固定概念として語られてきた「少女らしさ」「少女趣味」といった枠からはみ出た、ありのままの美しさ…。

 撮影ごとに異なる表情を見せ、撮影を重ねるほどに、生まれ変わる“少女”。撮影の度に別の誰かになり、撮影が終わるとまた誰でもないひとりの女性に戻る。繰り返し続ける、新しい“少女”との出会いと別れ。撮影者である青山氏にとどまらず、鑑賞者も巻き込まれていく、“少女”を介したパラレルでエンドレスな行為。

 「少女礼讃」は“少女”という存在があって撮ることができる写真であり、“少女”という存在そのものへ畏怖の念を込めた、祈りの儀式の記録ともいえます。

青山 裕企(あおやま・ゆうき)氏のプロフィール

写真家|Mr.Portrait

1978年 愛知県名古屋市生まれ。筑波大学人間学類心理学専攻卒業。
2007年 キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。
現在、東京都在住。

『ソラリーマン』『スクールガール・コンプレックス』『少女礼讃』など、サラリーマン・女子学生・少女など、“日本社会における記号的な存在”をモチーフにしながら、自分自身の思春期観や少女・父親像などを反映させた作品を制作している。

[古川 敦]