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遠隔操作のロボットがペットボトルを陳列! ファミマがTelexistenceのVR操作の「Model-T」の試験運用開始~新型コロナウイルスの感染拡大防止にも

[2020/8/26 22:39]

 ファミリーマートとTelexistenceが26日、遠隔操作ロボット技術を核とした、新たな店舗オペレーション基盤の構築を目的に、TX製ロボット「Model-T」と、クラウドシステムにMicrosoftのAzureを採用した「Augmented Workforce Platform(拡張労働基盤、以下AWP)」のファミリーマート店舗への本格導入に向けた試験運用を開始したと発表しました。

「遠隔操作の様子」

 今回、TX虎ノ門オフィスから遠隔操作で、操縦者がVR(仮想現実)端末を使用し、ファミリーマートとしまエコミューゼタウン店(東京都豊島区)に設置したロボットを操作。両社は、「Model-TおよびAWP」を活用し、工数が大きい商品検品・陳列業務を遠隔操作化・自動化することで、店舗の省人化や物理的な店舗立地に制約されない自由度の高いスタッフ採用が可能な、ロボティクスを軸にした全く新しい店舗オペレーション基盤を開発していくとしています。

 第一段階として、店舗のバックヤードの飲料売場で、比較的業務量の多いペットボトル飲料の陳列から、遠隔操作による業務を開始し、ロボットによる陳列速度・精度の検証を実施。また、今後は、おにぎり・サンドイッチ・お弁当など作業対象の商品を随時拡大しながら、2022年までには、最大20店舗への導入を目指すとともに、多店舗展開が可能な取り組みについては、ファミリーマート全店への順次導入を拡大することも検討していくとのことです。

「Model-T」

 ファミリーマートはTXの「Model-T」導入により、遠隔地から一人で複数店舗の作業が可能となることで、人手不足の軽減とロボットを通じた新たな働く機会の創出につなげていくとしています。また、人と人との接触を減らすことにより、新型コロナウイルスの感染拡大防止にもつながると考えているとのことです。今回の協業を通じ、さらなる利便性向上と店舗従業員のオペレーション負荷軽減、新しい時代の店舗運営のあり方を実現すべく模索していくとしています。

[古川 敦]