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ダイソンが音と空気を浄化する! 6年かけて開発した「Dyson Zoneノイズキャンセリング機能付き空気清浄ヘッドホン」の全仕様が公開~日本での展開は未定。ピュアな没入感あるリスニング体験と空気清浄が同時に可能

[2022/12/8 13:16]

 ダイソンリミテッドが8日、「Dyson Zone ノイズキャンセリング機能付き空気清浄ヘッドホン」の全仕様を発表しました。2023年1月に中国で、3月にアメリカ、英国、香港、シンガポールで販売が予定されていますが、日本での展開は未定です。

 今年初めに発表された「Dyson Zone 空気清浄ヘッドホン」は、ピュアで没入感があるリスニング体験と、必要な時に外出先の空気清浄を可能にするというヘッドホン。6年にわたる研究開発の結果、極限まで抑えた音の歪みで最大50時間の再生、高度なノイズキャンセリングと忠実なフルスペクトルオーディオ再生を可能なことに加え、「Dyson Zone」は0.1μmの粒子状汚染物質を99%捕集し、カリウムを含むK-カーボンフィルターがNO2やSO2などの都市汚染の代表的な酸性ガスを浄化するとのことです。フィルターの寿命は最長12カ月です(使用環境により異なります)。

 都市の騒音と大気汚染という2つの課題に取り組むため設計され、リチウムイオン電池とUSB-C充電機能を搭載し、3時間で100%まで充電できます。オーディオ再生だけなら50時間、空気清浄機能とオーディオ再生を合わせて4時間の再生時間を実現しています。

 ダイソンの約30年にわたる、気流、フィルター技術、モーター技術に関する専門知識と、室内外の空気質に関する深い理解から生まれ、各イヤーカップ内のコンプレッサーが二重構造のフィルターを通して空気を吸い込み、浄化された2つの気流が非接触型シールドを通して着用者の鼻と口に流れます。

 さらに、低音、中音、高音域にわたり明瞭で、歪みを最小限に抑え、広周波数帯域、没入感の高いHi-Fiオーディオを提供するように設計されていることに加え、通話用のマイクを内蔵し、通話、音声録音、音声制御も可能となっています。通話用マイクは、フィードフォワードアクティブノイズキャンセルと組み合わせることで、それぞれのマイクからの信号を組み合わせるデュアルマイクビームフォーミングで、着用者の後方や横からのノイズを除去し、より明瞭な音声通信を実現しています。

 高度なアクティブ ノイズキャンセリング(ANC)は、搭載されている11個のマイクのうち8個を使用して、1秒間に384,000回周囲の音をモニタリングし、最大38dBまで低減します。

 音響開発は、オーディオ業界では「良い音」を判断するよう訓練を受けた“ゴールデンリスナー”が大きな役割を担うのが一般的な方法ですが、ダイソンのエンジニアはより科学的なアプローチを選択し、音響の研究を行ない、導き出された仕様目標を大規模なユーザートライアルで検証したとのこと。

 スピーカーの周波数帯域が極端に狭いと正確な再生が難しくなるため、人間の聴覚の域を超える設計により、可聴帯域全体にわたってよりクリアな音を実現するため、電気音響工学のシステムエンジニアリングとベースコンポーネントにより、40mm、16Ωのネオジウムスピーカードライバーがオーディオシステムの中核を担っています。可聴域を超えた6Hz~21kHzの周波数まで再生し、スピーカードライバー、電子装置、機械構造、素材そして音響は、歪みを最小限にするために慎重に設計されています。

 より繊細な音を聞くための科学的なアプローチで、周波数カーブを最適化する独自のEQ設定により、周波数カーブを最適化し、全周波数帯域においてクリアでピュアな音声を実現しているとのことです。

 ドライバーの出力は、毎秒48,000回の高度な信号処理によって均等化され、ノイズキャンセリングと組み合わせて全周波数帯域にわたって高周波の歪みを聞き取れないレベルまで中和するとのことです(0.08% @ 94dB @1kHz)。

 また、快適な付け心地を実現するため、様々な頭のサイズや形状でテストを行ない、ヘッドバンドが締め付ける力、取り外し可能なシールドの形状や素材、サイズの調節機能など多くの要素を調整し、遮音性と快適性を両立させるため、従来のイヤークッションよりもあえて平たくし、耳の角度に合わせてクッションの角度をつけることで、最適な快適性を実現しているとのことです。

 さらに、搭載されたセンサーがNO2濃度を監視し、MyDysonアプリで騒音レベルとともにリアルタイムでモニター。ダイソンの家庭用空気清浄機と同様、ユーザーの環境に関する実用的でわかりやすい情報を提供し、より健康的な生活習慣を提案することを目指します。搭載された加速度センサーがユーザーの運動量をモニターし、シールドを装着したオートモードでは、浄化された気流を適切に調整します。また、シールドを傾けると会話モードが起動し、自動的に空気清浄機能と音楽再生を一時停止して充電の消費を抑えます。

 MyDysonアプリでは、Dyson Zone空気清浄ヘッドホンの操作や、風速、ノイズキャンセリングモードを調節するだけでなく、オーディオのイコライジングをDyson EQ(最適化)、Bass Boost(低音)、Neutral(よりフラットなレスポンスカーブ)の3つのモードから好みに合わせて選択できます。ダイソンアプリは聴覚健康ガイダンスに基づき最大音量が自動設定されていますが、必要に応じてアプリ内から設定を変更することができます。

 「Dyson Zone空気清浄ヘッドホン」は、英国、シンガポール、マレーシア、中国にまたがるチームによって設計され、ソフトウェアは特に東南アジアの拠点で重点的に開発されています。また、他のダイソン製品と同様に、「Dyson Zone空気清浄ヘッドホン」に対しても、極端な温度環境下でのテスト、落下テスト、素材や生地の摩耗テスト、ボタンの堅牢性など、様々なテストを実施し、ダイソンマレーシア開発センターの専門テストエンジニアは、英国でのテストに加えてより温暖で湿度の高い地域でのテストに参加するなど、地理的な条件も含めて、不可欠な存在で、米国、英国、中国、シンガポールでユーザートライアルが実施されたとのことです。

[古川 敦]