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劇団四季が海外新作ミュージカル「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を来年4月に上演決定! 映画の製作陣も数多く参加、「デロリアン」は車体の細部まで緻密に再現し、タイムトラベルシーンは最新技術を駆使

[2024/1/24 18:44]

 劇団四季が24日、海外新作ミュージカル「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を2025年4月からJR東日本四季劇場[秋]で上演すると発表しました。チケット発売は2024年12月の予定です。

劇団四季:『バック・トゥ・ザ・フューチャー』プロモーションVTR:2025年4月開幕

 ミュージカル「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は、1985年に公開され、同名シリーズ第1作を基に創作されたミュージカル。カリフォルニア州ヒルバレーに住むマーティ・マクフライは、変わり者の科学者、“ドク”ことエメット・ブラウンが作ったタイムマシンで1955年へタイムトラベルしてしまい…。

 SF映画の金字塔として、世界中から今なお愛され続ける傑作映画を舞台化したこのミュージカルは、2020年にイギリス・マンチェスターで開幕。21年にはロンドン・ウェストエンドで開幕され、2022年には英国演劇界で最も権威のあるローレンス・オリヴィエ賞の最優秀新作ミュージカル賞を受賞しました。2023年8月にはブロードウェイ公演が開幕しています。

 創作には、映画の製作陣も数多く参加しており、脚本を担当するのは、映画版の脚本も手掛けたボブ・ゲイル。映画の魅力はそのままに、ミュージカルコメディとして再構築し、映画の監督を務めたロバート・ゼメキスは、プロデューサーの一人として携わっています。

 音楽は、シリーズを通じて映画音楽を担当したアラン・シルヴェストリ。そこにミュージカルで新たに参加したグレン・バラードが加わり、登場人物たちの心情を歌う新たなナンバーを作り上げています。映画でおなじみのオーバーチュアや「The Power of Love」「Johnny B. Goode」も引き続きミュージカル版で使用され、観客の胸を躍らせています。演出はジョン・ランド(2002年『ユーリンタウン』にてトニー賞ミュージカル演出賞を受賞)、振付はクリス・ベイリーが担当。

 舞台に登場するタイムマシン「デロリアン」は、車体の細部まで緻密に再現されており、大迫力のタイムトラベルシーンでは最新技術を駆使し、映像、照明、音響が見事に一体化した表現で、まるでアトラクションのような、かつてない疾走感と没入感が味わえるとしています。

映画仕様のタイムマシン「デロリアン」

 製作発表会見には、演出を手掛けたジョン・ランド氏、筆頭プロデューサーのコリン・イングラム氏、劇団四季代表取締役社長・吉田智誉樹氏が登壇。ミュージカル版を上演するに至る想いや、多面的な魅力を放つ本作の特徴を紹介しました。

 同社では「映画公開から40周年となる2025年に、劇団四季が新たに挑むエンターテインメント超大作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。驚きにあふれた舞台にどうぞご期待ください」としています

演出:ジョン・ランド氏のコメント

 劇団四季という素晴らしいカンパニーと共にこの日本公演に携われることを光栄に思います。私はコリンから本作の舞台化に協力してほしいと初めてアプローチを受けたとき、「YES!」と即答しました。主人公が大きな山を乗り越え、やがて家族が絆を取り戻すというストーリーには大変な魅力があります。

 物語のキーとなるデロリアンは沢山のクリエイターの手によって素晴らしい装置となっていますし、作品内には映画などの様々なオマージュや仕掛けも散りばめられています。日本のお客様にもぜひ楽しみにお待ちいただけると嬉しいです。

筆頭プロデューサー:コリン・イングラム氏のコメント

 本作のミュージカル化について最初に話をいただいたとき、非常に素晴らしいアイディアであると感じました。原作映画における登場人物のキャラクター性、主人公マーティがバンドで歌うシーン、さらにすでに有名な曲が複数あることなどの条件が、舞台化に高い親和性をもたらしているからです。

 16歳で映画を観て感銘を受け、マーティに憧れた自分が、今、こうして初の非英語圏となる日本公演に向けた準備をしているとは夢にも思いませんでしたが、皆様の前で発表できたこの日をとても嬉しく思っています。

劇団四季 代表取締役社長 吉田智誉樹氏のコメント

 昨年ブロードウェイ公演のガラ公演に立ち会わせていただいた際に、この作品は演劇界だけでなく、ハリウッドをも背景に持つ、奥の深いエンターテインメントだということを実感しました。劇場全体を使用した舞台美術による作品世界への圧倒的な没入感と迫力、タイムトラベルシーンの秀逸さ、そして印象的な楽曲など、日本のお客様にも間違いなく満足いただける作品だと確信しています。

 かつてない演劇体験をしていただける作品です。どうぞご期待ください。

[古川 敦]