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【聖地巡礼・あの花(5)】聖地巡り遠方編:旧秩父橋~長瀞~龍勢会館を巡る。作中そのままの風景がそこに

[2015/8/7 08:00]

 前回は西武秩父駅や秩父駅周辺の聖地巡りをお届けしましたが、今回は秩父駅から少し離れた聖地をご紹介します。最初に紹介するのは、「あの花。」の舞台といえばすぐに連想される旧秩父橋。


旧秩父橋は歩行者専用道路なので写真撮影も安心して行えます


 旧秩父橋は昭和6年5月に着工した鉄筋コンクリート造りの3連アーチ橋で、県内では初期の大型コンクリートアーチ橋であることから貴重な近代化遺産として知られ、今日ではあの花。の聖地巡りのコースとしては一番人気の地となっています。


旧秩父橋は埼玉県指定有形文化財に指定された建造物です


 旧秩父橋は歩行者専用道路なので、道の真中に立って「あの花。」作中のような構図で撮影しても安全安心。旧秩父橋から東側を望むと、作中と時間帯は異なりますが、「あの花。」最終回でも目にした秩父太平洋セメントの姿が荒川の風景と共に楽しめます。


旧秩父橋から秩父橋を見ると、「あの花。」作中と同様の光景が楽しめます


時間帯は違いますが、最終回にあったシーンと同じく、秩父太平洋セメントをバックに荒川の風景が楽しめます


 旧秩父橋へは、秩父鉄道の大野原駅からも行くことができますが、西武秩父駅や秩父駅から小鹿野方面行きのバスに乗り、「秩父橋バス停」で降りてもOKです。旧秩父橋は下車したバス停の反対側に出入り口があるのですが、秩父橋の下をくぐるように新旧の秩父橋へと移動できる通路があるので、交通事故の危険なく移動可能です。


旧秩父橋と秩父橋の下には連絡通路があり、秩父駅方面からバスで秩父橋バス停を利用した際にはこちらの通路から旧秩父橋へ移動するのが便利です


 旧秩父橋を見学後は秩父市を後にして長瀞町にある名勝地長瀞へ。長瀞は名勝地長瀞の岩畳や、荒川のライン下り、天然氷かき氷でお馴染みの阿左美冷蔵など観光資源が豊富でもともと人気の高い場所ですが、「あの花。」劇中では、宿海家の家族集合写真の背景に長瀞の風景が使われています。


その後は秩父地方の名勝地として知られる長瀞へ


長瀞の風景は、あの花。宿海家の家族集合写真の背景として使われています


長瀞はあの花。聖地としての魅力だけではなく、ライン下りが楽しめるなど、もともと観光地として有名


 長瀞では、岩でできた畳のような姿をした岩畳が特徴的で、見どころのひとつ。岩畳をよく見ると、かつてこの場所が川の底だったのか、川の底に石が回りこむことで穴が空いた甌穴(ポットホール)があちこちに空いており、大きなものは人がすっぽり入ってしまうほどだそうです。


長瀞の特徴は、畳のような見た目をした岩畳が広がる他、川底に石が回りこむ事で穴が空いた甌穴(ポットホール)が特徴的


 名勝地長瀞の後は、「あの花。」10話に出てきた「龍勢」について知ることができる龍勢会館へ。龍勢会館は、「あの花。」作中には登場しませんが、毎年10月に行われる龍勢祭りの様子を事前に予習するのにちょうどよい場所です。


最後に紹介するのは、あの花。10話に出てきた龍勢について知ることができる龍勢会館


 龍勢会館入口前通路にはめんま(本間芽衣子)の人形が置かれています。会館内に移動すると、龍勢を知るコーナーに行く通路と、秩父事件資料館の井上伝蔵邸に続く通路に分かれています。


入口横には、「あの花。」のメインヒロインのめんま(本間芽衣子)の人形が置かれています


龍勢会館は、内部で龍勢コーナーと秩父事件資料館の井上伝蔵邸の2つに分かれています


 龍勢会館入口奥のロビー奥には、つるこ(鶴見知利子)とあなる(安城鳴子)の人形が展示されています。ほかにも、「あの花。」の脚本を担当した岡田麿里さんのサイン、本間芽衣子役の茅野愛衣さんのサイン、オープニング曲を歌うGalileo Galileiのサインを展示。「あの花。」ファン垂涎のスポットです。


龍勢会館にはつるこ(鶴見知利子)とあなる(安城鳴子)の人形が展示


「あの花。」の脚本家、岡田麿里さんのサイン、本間芽衣子役の茅野愛衣さんのサイン、オープニング曲を歌うGalileo Galileiのサインも展示されています


 龍勢会館内部では、龍勢の飛翔する構造がロケットなどと同じように、燃料を燃焼室で燃やすことで高圧の燃焼ガスが発生し、そのガスが下に噴射する力で空に飛翔すると説明があります。館内には龍勢祭りの様子をビデオ上映も行っています。祭りの流れや龍勢について簡単にわかるようになっているので、龍勢祭りに興味がある方は事前に龍勢会館に訪れる価値ありです。


龍勢会館で紹介されている龍勢はロケットが空を飛ぶ原理で飛翔します


撮影はNGですが、龍勢祭りオフシーズンに龍勢の様子が確認できるビデオも上映しています


 龍勢会館の離れにある一角には、龍勢祭りで龍勢を打ち上げる櫓を再現した物が展示され、思っていたよりも櫓は小型なのが印象的でした。


館内には龍勢祭りで龍勢を打ち上げる櫓を再現した物が展示


 今回は、旧秩父橋に長瀞に加え、龍勢祭り前に龍勢について知ることができる龍勢会館を紹介しました。長瀞へは電車で、旧秩父橋へは電車またはバスで、とすべて公共交通機関で行くことができる場所ばかりです。なお、パスの本数は少なめなので、先にバスの時間をチェックしておくことをお勧めします。

 今回、訪問時は雷注意報が秩父全域に発令されていたこともあり、行きたいと考えていたものの行けなかった場所もあります。機会があれば、10月の龍勢祭り見学と合わせて、また「あの花。」聖地巡りに行ってみたいと思います。

[池延大栄(大帝オレ)]