ネットの話題

問題になった「社員をうつ病に罹患させる方法」ブログについて、社労士連合会が会長名で声明を発表。社労士処分へ

[2015/12/30 14:11]

 「社員をうつ病に罹患させる方法」など過激な内容からTwitterなどネット上で話題になった、社労士によるブログ「モンスター社員を解雇せよ! すご腕社労士の首切りブログ」。

 12月上旬にネット上で話題になり、テレビなどのマスメディアでも報道されるなど騒ぎが大きくなったことから社労士はブログを削除しましたが、ブログの内容を問題視した全国社会保険労務士会連合会は12月25日付けで会長名で声明を発表しました。

 声明では、「『社員をうつ病に罹患させる方法』と題する文章をブログとして掲載する等の社会保険労務士による不適切な情報発信は、社会保険労務士に対する国民の皆様からの信用を失墜させるものであり、到底容認できるものではない」として当該ブログを厳しく批判。

 社労士のブログは「社会保険労務士法第1条に目的として掲げている『事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上』からかけ離れ」ているとして、改めて職業倫理に反する行為を行う会員に対する指導等を強化するとともに、職業倫理徹底のための研修などを全国で行っていくとしています。

 また、地元の愛知県社会保険労務士会は12月28日に別途緊急声明を発表。愛知県社会保険労務士会ではブログの問題発覚後に臨時理事会を開催。「愛知県社会保険労務士会会則に則り、会則違反事案として処分を機関決定し、12月25日の臨時理事会において全会一致で承認を得ました。」と発表しています。

 愛知県社会保険労務士会は処分の内容は明らかにしていませんが、3年間の会員権停止処分および退会勧告がなされたと毎日新聞などが報じています。

 実際、愛知県社会保険労務士会のサイトでは会員の社労士を地域や名前などから検索して社労士を探すことができますが、ブログを書いた社労士の名前が検索結果に表示されなくなっています。

 愛知県社会保険労務士会は声明の中で「社会保険労務士の大多数が適正な労務管理や社会貢献事業に日々努力している一方で、ほんの一部の会員による不適切な労務管理の情報発信等は、国民からの信頼・信用を失墜させるもの」と厳しく問題のブログを批判。

 ネット上で“ひどすぎる”と批判されたブログの内容ですが、真面目に労務問題に取り組んでいる社労士たちの怒りはネット民よりもさらに大きかったようです。

[工藤ひろえ]