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ホテル不足の東京に、マンション転用のため室内広々のホテルがオープン! 「インソムニア赤坂」に行ってみた

[2016/3/18 03:53]

 インバウンド効果で海外旅行客が増えたことで、東京や大阪ではホテル不足が深刻に。2015年10月には大阪府と東京・大田区で、一般の民家に宿泊できるようにする「民泊」がスタートしました。大阪府や大田区を先行例として、政府は民泊を全国に広げる考えです。

 ホテル不足といっても、東京や大阪などの都市部では用地確保も難しく、新しくホテルをどんどん建てるというわけにはいきません。こうした状況を象徴するようなホテルが、東京・赤坂にオープンしました。

 ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ株式会社が運営するホテル「ホテル・ザ・エム インソムニア赤坂」(以下インソムニア赤坂)は当初マンションとして建設した建物をホテルに転用して3月15日にオープン。「インソムニア赤坂」はソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ株式会社の最上級ホテルブランド「HOTEL the M」の第1号店にあたります。

 「インソムニア赤坂」はもともとマンションとして建設されたこともあり、立地もホテルの多い赤坂見附駅周辺ではなく、比較的静かな赤坂駅の近くにあります。

 先日オープン前に行われた「インソムニア赤坂」のレセプションに参加してきたので、当初マンションとして設計・建築されたビルをホテルに変更してオープンした「インソムニア赤坂」の客室やロビーをレポートします。

「ホテル・ザ・エム・インソムニア 赤坂」は、赤坂でもホテルの多い赤坂見附駅の近くではなく、東京メトロ千代田線が停車する赤坂駅の近くにあります


宿泊客は24時間コーヒーが無料の「Unir TOKYO akasaka」

 「インソムニア赤坂」の1Fには、京都で人気の「Unir」のコーヒーと、「ル・プチメック」のパンが楽しめる「Unir TOKYO akasaka」があり、宿泊客でなくてもコーヒーとパンの軽食が楽しめます。宿泊者限定のサービスとして、「Unir TOKYO akasaka」利用時にルームキーを提示すると、「Unir」のコーヒーが24時間無料で何杯でもお代わり可能。

「ホテル・ザ・エム・インソムニア 赤坂」の1Fには、ホテルのフロントとあわせて「Unir TOKYO akasaka」があります

 ロビーのコーヒーショップ「Unir TOKYO akasaka」では、レセプション時にはカプチーノとフレンチプレスコーヒーの2種類のコーヒーが提供されました。

 フレンチプレスコーヒーは、ペーパードリップと違って細かいフィルターを介さないことでコーヒー豆に含まれる風味がまるごと楽しめ、近年家庭でも人気。飲み終わった後にコーヒーの風味が長く残る余韻のある1杯が楽しめます。カプチーノは、コーヒーの香りとミルクのまろやかさのバランスが楽しめます。

レセプション時にはカプチーノとフレンチプレスで淹れたコーヒーが提供されました
フレンチプレスで淹れたコーヒーは、ドリップ式よりもコーヒーの風味が長く残る余韻のある1杯が楽しめます
コーヒーの香りとミルクの風味が楽しめるカプチーノは、ラテアートが目も楽しませてくれます

 コーヒーショップ「Unir TOKYO akasaka」では、「Le Putit Mec」のクロワッサン、パン・オ・ショコラ、リヨネーズの3種類のパンに加え、サクサクとした食感のビスケットも用意されていました。

レセプションでは、「Unir TOKYO akasaka」で楽しめる「Le Putit Mec」のパンをビッフェ形式で提供
レセプションで提供された「Le Putit Mec」のクロワッサン、パン・オ・ショコラ、リヨネーズの3種類のパンとビスケット

 リヨネーズは表面が固いフランスパンの中にリヨネーズソースとベーコンが入った惣菜パン。パン生地自体が美味しい上に、ソースのほどよい塩気とベーコンの旨味が癖になる一品です。

リヨネーズはフランスパン生地の中にリヨネーズソースとベーコンが入っています

 パン・オ・ショコラは、サクサクとした食感とバターの風味が効いたクロワッサンに、強いカカオの香りが効いたチョコレートが入ったもの。チョコレートの甘味が効いていて、コーヒーとともに楽しみたい一品です。

パン・オ・ショコラはクロワッサン生地の中に甘み濃厚なチョコレートが入ったもの

 クロワッサンは、表面はザクザク、中はしっとり。新宿の「ル・プチメック 東京」店舗で食べたクロワッサンそのままの美味しさに感動しました。

クロワッサンは表面ザクザク、中はバターが効いてしっとりとした仕上がり


もともとマンションとして設計されたため、客室は広々。大きなデスクやキッチンも

 「インソムニア赤坂」の2Fにはプレゼンテーション設備を備えたスペース「WORKAHOLIC」、キッチンを備えたパーティルームとして利用できる「KITCHEN DRINKER」、トレーニング機器を備えた「MUSCLE PAIN」と銘打たれた3つのスペシャルルームを設置。3Fから11Fは全て客室フロアとなっています。

 「インソムニア赤坂」は、もともとマンションとして設計されたビルをホテルとして開業したため、ホテルフロアからは外の風景が見える作り。廊下を歩いていると、マンションにいるような雰囲気です。

「インソムニア赤坂」の客室フロアは、ホテルというよりもマンションの中を歩いているような雰囲気

 レセプションでは、客室フロアで見学用に客室を開放していたので、客室の中も見てきました。

レセプションでは見学用に客室を開放

 見学用に開放されたいろいろなタイプの客室を見てみましたが、客室ではいずれもVOD(ビデオ・オン・デマンド)が無料で利用可能な大型テレビがあり、アメニティはアメリカのブランド「Essentiel Elements」を採用。ソファーも革張りで高級感があります。

 レセプションで見学した部屋はすべてエクストラベッド1台が入れられるタイプで、客室内部が広々としているのも好印象です。

客室に備え付けの大型テレビでは、VOD(ビデオ・オン・デマンド)が無料で利用可能
アメニティはアメリカのブランド「Essentiel Elements」を採用。ビジネス街の赤坂という立地から、男性客が多いことを考慮して香りが少ないものをチョイスしたとのこと
全部屋共通で備え付けられたワークスペースとしての大きなデスクチェア、革張りのソファー

 客室の内装イメージは統一されていて、どの客室もあまり変わりはありません。特徴的なのは、もともとがマンションとあって、バスルームにある洗面台とは別にキッチンコーナーがある点。客室によってIHクッキングヒーターも設置されていて、室内で簡単な調理も可能。長期滞在客には重宝されそうです。

ツインベッドの客室
ダブルベッドの客室
バスルームにある洗面台とは別にキッチンスペースがあるのが特徴的
IHヒーターが設置された客室もあります

 今回は「インソムニア 赤坂」のレセプションに参加してきましたが、もともとマンションとして建築した建物をホテルに改修したことから、ホテルの客室フロアはマンションのような雰囲気。室内にはVOD(ビデオ・オン・デマンド)が無料で利用可能なことに加え、どの部屋もスペースが広く取られていること、ベッドも固めで寝心地も良くグッスリと眠れそうな印象を受けました。

 宿泊料は、「インソムニア赤坂」サイトで調べたところ、3月19日(土)の場合、デラックス・ダブルで1名1室・素泊まりで3万4,000円。都心のホテルとしてはリーズナブルな価格です。マンション転用ということから、客室内も広々としているのが印象的。デスクも広く、パソコンや資料を広げても余裕です。立地も、飲食店が多く深夜まで人通りが絶えない赤坂見附駅近辺に比べて静か。宿泊客は1Fロビーのコーヒーショップで24時間無料でコーヒーが楽しめるなど、落ち着いた環境で仕事もしたいビジネス客におススメの宿といえそうです。

[池延大栄(大帝オレ)]