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博多駅前陥没事故の福岡市長の情報公開がとてもわかりやすい~埋めるのに最長3日。穴に溜まった水を抜かない理由なども

[2016/11/9 10:59]

 11月8日午前5時15分頃に発生した、福岡市博多区のJR博多駅前が約10×15mにわたって陥没した事故について、福岡市長の高島宗一郎氏がFacebookで情報を発信しており、それが非常にわかりやすいです。

 まず、「市役所としても復旧にかかる全ての協力を行うので、最速での復旧に協力頂けるように改めてお願いしました」とした上で、「私も技術面は詳しくないので、私からの質問に対策本部の工事担当者から答えて頂いた内容を皆さんと共有します」とQA形式で以下の内容を公開しています。

Q.穴に溜まった水は抜かないのか?
A..水は抜いてはだめ。逆に地下水レベルまで水が溜まったので地盤が安定した。土砂崩れは穴が空いた部分と周りの地下水を含んだ土のレベルが違うので土砂の移動がおきる。陥没事故対応の基本は水を入れること、とのこと。

Q.水はこれ以上増えて溢れないのか?
A.周辺の地下水と溜まっている水のレベルが同じになった。また下水の大きな排水管部分までの水位になったので、そこから排水される。

Q.道路復旧までの手順は?
A.まずは穴を埋めるために流動化処理土というものを入れる。これは水の中でも固まるもの。地上近くの地下埋設物(電気、電話、ガスなど)のレベルまで埋めて、固まったら中に入って電話や電気、ガスを復旧して、さらに埋めて車が通れるように仮復旧する。

Q.何日くらい掛かるのか。
A.埋めるのに最長3日。あとは電気や電話を繋ぐなどの復旧の時間が未知数だが、さらにそこを上から埋めれば通行可能になる。

Q.陥没を埋めるための流動化処理土を投入する量を増やして時間を早められないのか。
A.特殊な薬剤なので福岡市だけで一日に作れる量が限られている。他都市に支援を頼んでも持ってくる間に固まってしまう。全てこの薬剤ではなく、現在は他のものが使えないか検討している段階。

Q.下の基礎がむき出しになっている建物もあるが、大丈夫なのか。
A.交差点沿いの建物は全て地盤まで杭が届いている。計測しているが現在のところは時間が経過しても傾きなどは発生していない。

[古川 敦]