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片道1泊2日で27万円から! JR西の高級寝台特急「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が公開~テーマ曲は瑞風アンバサダー葉加瀬太郎氏の書き下ろし

[2017/2/23 23:44]

 西日本旅客鉄道(JR西日本)が2017年2月23日(木)、車両所内にて「TWILIGHT EXPRESS 瑞風 車両初お披露目 記念式典」を開催しました。「美しい日本をホテルが走る」をコンセプトに、2017年6月17日に運行を開始します。

 式典では、代表取締役 来島達夫氏と登壇者のカウントダウンと共に除幕式があり、瑞風グリーンに彩られた車体が姿を現し、瑞風アンバサダー葉加瀬太郎氏が「瑞風」のコンセプトである「美しい日本をホテルが走る」をイメージして作曲したテーマ曲「瑞風~MIZUKAZE」も発表。また、実際に乗務するクルーもお披露目されました。

TWILIGHT EXPRESS 瑞風(みずかぜ)

 2016年12月5日から販売され既に申込みが終了した「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の2017年6~9月出発分の旅行商品は、片道タイプが2人利用のロイヤルツインで27万円、1人利用のロイヤルシングルで33万円、2人利用のザ・スイートで75万円、周遊タイプの場合それぞれ50万円、62万円、120万円でした(9月出発分は、片道タイプ+3万、周遊タイプ+5万円)。第2期(2017年10月~11月出発)の申込みは2017年4月1日(土)から開始予定です。

ザ・スイート(リビング)
ザ・スイート(寝室)
ラウンジカー
展望車
食堂車

デザイン統括・インテリア監修 浦一也氏

 私は「瑞風」のコンセプトである「美しい日本をホテルが走る」を実現するため、デザインプロデュースとインテリアデザインを担当いたしましたが、チームみなさんの懸命な努力がこのように結晶したのだと感じています。

 外観はご覧のように、ダークグリーン。先頭と最後尾はちょっと懐かしさもあるものデザインとしています。大きな窓や開閉できる窓、人が出られるデッキなどを備え、西日本の風景や風といった「美しい日本」を体感できるような列車になっています。また内装には沿線の木材や備品、展示品には西日本の伝統工芸品やアーティストの作品などをたくさん見られるようにいたしました。

 「ホテルが走る」ということで、上質なホテルがいつの間にか走り出しているような空間づくりを目指しました。

エクステリア監修 福田哲夫氏

 エクステリアの形状は、プロジェクト全体を貫くコンセプトから、 どこか懐かしさの残る形として そのプロポーションを吟味し玉成いたしました。

 中間車の側窓では 室内からの眺望を最優先した 機能的配置がなされています。また高運転台の形式は これまでのJR西日本の優等車両の流れを意識しながら、 緑濃い車体色も これまでのアイデンティティを大切にと進めてきました。そして特徴的なデッキを囲む五本の動的流線は、1930年代に大流行した 流線形車両群へのオマージュでもあります が同時に新しい時代の兆しを感じ往還することのできる旅のイメージを〝輪〟として表象しています。伝統のエンブレムは ロゴタイプと組み合わせ立体的な造形として配置し、編成全体を貫く流線により両先頭車両を結びつけています。

西日本旅客鉄道株式会社 代表取締役 来島達夫氏

 この「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は、「美しい日本をホテルが走る」をコンセプトのもとに、車両をつくってまいりました。そのコンセプトにふさわしい車両ができたと思います。本日、是非皆様にご覧いただければと思っております。

 この車両の制作に際しましては、デザインを担当していただきました浦先生・福田先生をはじめ、車両メーカーの皆様、車内にあります沿線の様々な工芸品やアート、調度品の制作に携わっていただいた先生方、そしてこの車両所をはじめとするJR西日本グループの社員など、多くの方々にお世話になり、改めて感謝申し上げたいと思います。

 「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は、いよいよ今年の6月17日に、運行開始してまいります。あと、4か月をきったところでありますが、多くのお客様にご応募を頂き、先日抽選も実施したところです。私どもとしましては、西日本の地域の皆様と共に、山陰・山陽の魅力を発信させていただき、新しい価値を提供できればと考えております。多くの方々のご期待にこたえられるように努めてまいります。

葉加瀬太郎氏、作曲によせて

 私はいつも、旅先などでふと浮かんだメロディやリズムの切れ端を紡ぎながら、ひとつの曲へと仕上げていきます。

 「瑞風」の楽曲製作にあたっても、折々にそんな「音のスケッチ」を描いてきました。イメージしたのは、山陰・山陽の美しい風景たち。そしてその風景と調和した「瑞風」のグリーンの車体が走り抜けていく姿。

 ときにはゆったりと。ときには颯爽と。心地良さを五感で味わえる旅は、鉄道ならではの醍醐味です。

 鉄道で旅をする喜びやわくわく感を表現したこの曲が、「瑞風」をとりまくすべての人々の想いを乗せて広がってくれたら、これ以上の喜びはありません。

[古川 敦]