ニセキャラクターからVR/AR、最新ガジェットまでてんこ盛りの遊園地が中国の奥地に登場! 雲南省昆明にできた最新の遊園地「夢幻聯邦楽園」に行ってみた
雲南省昆明に最新の遊園地「夢幻聯邦楽園」が誕生!
中国にどこかで見たようなキャラクターたちのオブジェやかぶりものが徘徊する、新しい遊園地「夢幻聯邦楽園」がオープンした。場所は中国の西南、三国志でいえば「南蛮」にあたる雲南省昆明市。郊外のショッピングモール「公園1903」の一角にある遊園地だ。
昆明で数少ない大型アミューズメントスポットができたとあって、街中の家族連れが訪れる人気スポットとなっている。
筆者が訪れたときには、いきものがかりの「ブルーバード」や、WANDSの「世界が終るまでは…」といった勢いのある歌が流れたと思えば、落ち着いたピアノ版「もののけ姫」が流れるなど、なぜか日本の曲ばかりが流れていた。
まとまりのない選曲のようにも思えるが、「ブルーバード」は「NARUTO-ナルト-」の主題歌、「世界が終るまでは…」は「スラムダンク」の主題歌で、いずれも中国で人気のアニメ主題歌だという点が共通している。遊園地の中には日本的要素はあまりないが、日本のアニメ好きが担当なのかもしれない。
どこかで見たようなキャラクターは、非公認のかぶりものだからか、顔のバランスが悪かったり足が長かったりうなじから中の人が見えたりするなど少々アラが目につく。
ドラえもんに似たオブジェは頭頂部がカールしているが、同じく頭頂部がカールした薄桃色の笑顔のカブリモノが何体も園内を徘徊している。
おそらくマスコットキャラクターなのだろう。ただ、昆明でもここだけのキャラクターなのか認知度は低く、どこかで見たようなキャラクターが子供と記念写真を撮っていたのに対し、記念写真を撮ろうと自ら子供に声かけしていた。
ただ怪しいだけじゃない、VRやAR搭載の中国製筐体も!
「夢幻聯邦楽園」はただ怪しいだけじゃない。園内は遊園地なのでメリーゴーランドやジェットコースターやフリーフォール系のアトラクションはもちろんのこと、屋内スペースにはVRやARなどの最新技術を搭載した中国製筐体で遊ぶことができるのがすごい。
利用にはお金がかかり、利用料金があらかじめチャージされたカードを購入しなければならないが、入場は無料なので自由に中に入ることができる。
FPSゲーム「カウンターストライク」が「CS」という言葉で通じてしまうほどの中国では、カウンターストライクのようなFPSのゲームが人気。そのため、VRで楽しめるFPSゲームや、赤外線照射でグループ対戦するFPSゲームがある。
また、リアルなピンが不在でレーンに向かってボールを転がすボーリングゲームや、ハンドル操作に合わせて筐体が揺れるレーシングゲーム、Kinectのようなセンサーの前で画面に合わせて踊るゲーム、タッチパネルに描いた魚が泳ぐ壁の巨大水槽なども。
ハイテクなゲームだけでなく、中国で人気だったアングリーバードをモチーフとしたパチンコ射的ゲームなどもある。夢幻聯邦楽園に行くことで、中国で人気のコンテンツを知ることができるのだ。
ロボットやIoT製品などスマートガジェットが並ぶ売店
さらに、オープンして間もない公園1903には、夢幻聯邦楽園内に1店、モール内に1店、計2店の中国最新ガジェットを販売する店舗がある。店はコンパクトだが、中国向けの子供用ロボットやIoT製品などスマートガジェットがずらり。そのラインアップは深センや上海などの大都市にひけをとらない。
どこかで見たようなキャラクターで子どものハートをがっちり掴む一方、屋内のアトラクションはさながら中国の最新VR/AR展示場のよう。最新の中国スマートデバイスにも触れて、購入もできる。
中国の混沌とハイテクが同居する「公園1903児童楽園」は、今どきの中国に興味を持つ人にはたまらない場所といえるかもしれない(いつまでこの混沌が続くかはわからないが…)。