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西原理恵子の「毎日かあさん」が6月で連載終了! 10月から西原理恵子が「子育て卒業後」の人生をテーマに新しい連載を開始

[2017/5/22 12:02]

 毎日新聞で連載中の西原理恵子さんの人気漫画、「毎日かあさん」が、6月26日(月)付けで連載終了することを毎日新聞社が発表しました。最終回は連載通算723回。10月から、同じ西原理恵子さんの新連載がスタートします。

足かけ16年の長期連載は、西原さんの「卒母」で連載を終了

 「毎日かあさん」は、2002年から足かけ16年にわたって週1回掲載されてきた長期連載。連載開始時に4歳だった西原さんの息子もこの春に大学入学、娘は16歳に。「このあたりで『卒母(そつはは)』して、新しい漫画を始めたい」という作者の決断で連載を終えるとのこと。

 「毎日かあさん」は、二児の母親でもある西原さんが家庭内の出来事を題材に描いたギャグ漫画。連載中に離婚や元夫の死去なども描かれました。シリーズ最後の単行本「毎日かあさん14(仮)」は、毎日新聞出版から9月に刊行予定。

 文化庁メディア芸術祭賞、手塚治虫文化賞、日本漫画家協会賞を受賞。2009年にはテレビ東京系列でTVアニメ化、2011年には小泉今日子さん、永瀬正敏さんのW主演、小林聖太郎監督で映画化されました。単行本の売上は累計約240万部。

2009年にはTVアニメ化、2011年には実写映画化された「毎日かあさん」。最終巻となる「毎日かあさん14(仮)」は9月に刊行予定

 毎日新聞では10月から、西原さんの新連載がスタートします。タイトルは未定ながら、「毎日かあさん」同様、週1回の連載となります。

作者・西原理恵子さんのコメント

【終了の理由】

「お母さんが終わったからです。下の子も16歳になって、『あっ、お母さん終わった』って気が付いた。経済的な支援とかはまだ必要ですけど、それ以外はもう要らないな、と。子育て終わり、お母さん卒業、各自解散(笑)。すごいさみしいけれど、もう子どもに干渉しちゃいけないんだろう。私も後は自分の好きな人生を送らせてもらいます。だから『毎日かあさん』も終わり」

「それに、シリーズも13巻になって、飽きてきた人もいるかもしれないし、どっから読んだか分からなくなって同じ巻を2冊買っちゃうとか――私も同じ本を3回買ったことがあるからね――そんな方がいっぱいいそうなんで、ここらでリニューアルしよう、と」

【うれしかった反響】

「私のだらしなくて、いいかげんな子育てを、『いいよね』って言ってくれた。みんなで慰め合ったという感じ(笑)。今までは子育ては聖域だったんです。その像をちょっと私が崩したら、たくさんの女性たちが『そうだよね』って。それが先輩女性からも来たのがうれしかったです」

【お詫びとお礼】

「汚い絵とヘタな文字で、特にご高齢の読者の、老眼の方、本当にすみませんでした。長いこと描いているんで、絵も字も上手になると思っていたら、なりませんでした。そこらへんすいません」

「でも16年、幸せでした。みなさんで(連載を)守ってくださって、本当にうれしかったです」

【新連載について】

「子どもたちは、家族としてちょっと描かせてもらうけど、もうそんなに出てこない。これまでキャラにして金儲けしてごめん(笑)」

「新連載では、『卒母』した同じ女性の悩みや第2の人生を描きたい。女性にとって一番楽しい時期なんです。歳いったおばさんたちの柔軟な人生を描ければ」

「私たちの母親の世代が夫に殴られたり、しゅうとめにいびられたりしても『あなたたちはそんな目にあってほしくない』と変えてくれたように、私たちも次の世代の常識を変えていきたい。おばさんの愚痴と説教だと思って読んでください」

<作者紹介>
西原理恵子(さいばら・りえこ) 1964年、高知市生まれ。武蔵野美術大学卒。上記の「毎日かあさん」での受賞歴の他、文藝春秋漫画賞(「ぼくんち」)、ベストマザー賞などを受賞。

[工藤ひろえ]