痴漢冤罪は他人ごとじゃない? 「男性専用車両」の導入に「賛成」する男性は65%、痴漢冤罪保険に男性の半数弱が「入会を検討したい」と回答~1都3県の調査
首都圏では最近、痴漢として駅員室に連れて行かれそうになった男性が線路に飛び降りて逃走するトラブルが続発。その背景として、弁護士でさえ「駅員室について行ったら、そのまま警察に引き渡され逮捕される」とテレビで言うほど、男性に不利とされる痴漢事件の取り調べが指摘されています。
痴漢事件多発の原因としては、海外メディアなどで“殺人的”とも言われる首都圏の通勤・通学ラッシュがありますが、都心へ通う人の輸送は社会的な問題で、そう簡単には解決しそうにありません。
そこで、最近では“とりあえず今できる対策”として「男性専用車両」の導入希望の声や、「痴漢冤罪保険」の誕生がニュースで取り上げられるようになっています。
調査会社のマクロミルはこうした現状を受け、1都3県に住み、電車を使って通勤・通学している男女500名にアンケートを実施。結果を発表しました。
「男性専用車両」導入に“賛成”の男性は6割超
通勤・通学で電車を利用する男性に「男性専用車両」の導入について聞いたところ、絶対に導入すべき」「導入した方が良い」とする導入賛成派は65%。
自由回答で寄せられた賛成理由には、「痴漢と間違われたくない」、「いつ冤罪のターゲットにされてもおかしくない」、「両手でつり革を持ったり、荷物が触れないようにしたりと気を使う」などがあがりました。また、「女性ばかり優遇するのは不公平」といった回答も。
では、実際に導入されたら利用したいか聞くと、「積極的に利用したい」「やや利用したい」という“利用したい”派は59%とこちらも6割近くに上りました。
また、女性では「男性専用車両」に賛成する人はさらに多く、「絶対に導入すべき」「導入した方がいい」を合わせた“賛成派”は74%。
「トラブルが原因で電車が止まるのは迷惑だから、防ぐことができるならやってもらいたい」、「痴漢の冤罪防止につながる」、「女性専用車両があるのに、男性専用車両がないのは不平等」といった賛成理由が上がりました。
ちなみに、女性にはすでに「女性専用車両」がありますが、実際に利用している人は36%と半数に満たない結果となりました。
48%と、約半数の男性が「痴漢冤罪保険」への入会を「検討したい」と回答
調査では、「痴漢冤罪保険」についてもアンケートしています。
「痴漢冤罪保険」については、約半数の48%が知っていると回答。2015年秋から販売開始された保険ですが、認知度は高いようです。
さらに、入会を検討したいか聞くと、男性の46%が「入会を検討したい」と回答しています。男性では半数近くの人が、実際に毎月掛け金を払ってもよいと思うほど、痴漢冤罪に恐怖を感じているようです。
女性は男性よりずっと少なく、「検討したい」という回答は5人に1人。なぜ女性が? という気もしますが、「痴漢冤罪保険」=正式名称「痴漢冤罪ヘルプコール付弁護士費用保険」がカバーするのは痴漢だけでなく、賠償責任保険もセットになっています。
相手にケガを負わせたり、他人の車や物にぶつかって壊してしまった場合の損害賠償や、事故などで自分が被害者になった場合の損害賠償請求を弁護士へ委任したり、弁護士へ相談したりする際の費用も補償するので、損害保険プラスアルファの保険として検討している女性もいるようです。