ついに“お墓0円”の時代へ! 納骨堂使用権が付いた12万円の葬儀プラン「おもてなしのお葬式」販売開始~遺骨は個別埋葬のため、自治体葬儀などで後日遺骨の引き取り手が現れた場合も対応可能
一般社団法人おもてなしの会は10月15日(日)から、葬儀プラン「おもてなしのお葬式」を全国規模で販売します。価格は税込12万円。
葬儀プラン「おもてなしのお葬式」は、葬儀を申し込むと一霊分の納骨堂使用権が無料で提供されるのが特徴。
プランを発売するおもてなしの会によると、現在都市部では墓を持たない人の割合が増加し、火葬後の遺骨の扱いに困るケースが多くあるとのこと。遺骨の引取りが困難な人も多いため、「おもてなしのお葬式」を行った人には墓(納骨堂使用権)を無料で提供することを決めたそうです。
納骨場所は静岡県伊東市にある、宗教法人願行寺の境内にある納骨堂。宗教法人願行寺の協力により、おもてなしの会では「涅槃堂」という納骨堂を運営しています。
「おもてなしのお葬式」プランには、寝台車の利用(20㎞まで、2回まで)、安置料金最長3日分(おもてなしの会の安置室に限る)、棺用布団、ドライアイス最長3日分、お棺(桐)、納棺費用、納骨堂使用権が含まれます。
火葬料金、骨壺料金、位牌、仏衣一式、遺影、お別れ花などは含まれません。
各自治体の抱える無縁仏増加問題の解決にも
故人に身内がいなかったり、遺体の受け入れを身内が拒否するケースが増加していますが、そうした場合には、死亡地の自治体が火葬・埋葬をするという法律があります。
こうしたケースでは、火葬後の遺骨は各自治体が管理し、遺骨の引き取り手が現れる可能性を考慮した上で、ある程度時間がたつと合葬する仕組みになっているとのこと。ただし、報道などでも取り上げられている通り、自治体の遺骨管理施設が無縁仏であふれており、飽和状態になっているというのが現状だそうです。
自治体が管理する場合は、後日遺骨の引き取り手が現れた場合には引き渡すことになりますが、願行寺境内の納骨堂は個別埋葬のため、遺骨の引き取り手が現れた場合にも返還が可能とのことです。
もちろん個人でも利用可能、生活保護葬儀なら実質負担0円
おもに無縁仏増加に悩む自治体の利用を想定したプランではありますが、もちろん個人でも利用可能。喪主が生活保護受給者の場合、市区町村より受給される「葬祭扶助」により、実質負担0円で火葬式と納骨ができます。
親族が亡くなりすぐに墓が用意できないような場合も、納骨堂で個別埋葬されるため、後日墓が用意できたら改葬するといった利用もできそうです。
少子化時代で子どものいない高齢者も今後増加していきます。墓を維持管理する子どもがいないため葬儀は簡素にしたい人や、また資産があっても葬儀や墓にお金をかけたくないという人は、こうしたプランでの葬儀で十分ということを親戚などに伝えるか、エンディングノートなどに書き残しておくといいかもしれません。