439人の特攻隊員が飛び立った鹿児島県・知覧の地で、平和を祈願して植樹された101本の桜がピンチ! 台風から桜を守るため、樹木保存プロジェクトの立ち上げ資金を募るクラウドファンディング開始
株式会社サーチフィールドが運営するふるさと納税サイト「エフバイジー」と鹿児島県南九州市は、使途を明確にして資金調達を行う「ガバメントクラウドファンディング」事業で連携。10月24日から、第1号となるプロジェクト「平和のシンボルが存続の危機!知覧平和公園の101本の桜を後世に残し平和を語り継ぎたい」を開始しました。
平和のシンボルである知覧平和公園の桜並木。知覧は、第二次世界大戦中に本土最南端の特攻隊の出撃地となり、この地から439人の特攻隊員が出撃し、若い命が散っていきました。
101本の桜は、知覧町制30周年にあたる昭和37年(1962年)に、知覧平和公園に平和を祈願して植樹された特攻隊員ゆかりの桜です。春には美しい桜のトンネルや桜吹雪を見ることができ、訪れる人々の心に刻まれています。
市民にとって平和の象徴でもある桜なのですが、2010年にほとんど桜が咲かなくなるピンチを一度迎えています。
桜の寿命は一説では60年ぐらいと言われているそうですが、南九州市では「青森の弘前公園の桜はすでに100年以上も毎年美しい花を咲かせている、管理次第では寿命も伸びるはず」と樹木医のアドバイスを受け管理を徹底し、桜は見事復活。平和のシンボルとして市民を楽しませています。
一度は危機を乗り越えた桜ですが、2016年の台風16号によって14本もの桜が倒れてしまいました。
鹿児島は土地柄、台風の被害は避けられません。また、樹齢を経た桜は中が空洞になっていることが多く、倒れやすいとのこと。せっかく花が復活した桜も、このままでは台風に倒されてしまいます。
現在残っている101本の桜を後世に残すため、植樹帯を広げて生育を助け、支柱やワイヤーで桜の幹を支えるという樹木保存対策事業を立ち上げる費用の出資を募るのが、今回のクラウドファンディングの目的です。
支援コースは、3,000円から10万円まで。支援者は、知覧平和公園内に設置されるプレートに名前が刻印されます(希望者のみ)。また、出資者には知覧特攻平和会館へのペア入場券とポストカードもプレゼントされます。
ふるさと納税の仕組みを活用するクラウドファンディングのため、出資した金額は税金控除の対象となります。
戦争の犠牲を忘れないため、平和祈願を春が来るたびに思い出させてくれる、知覧平和公園の桜。ご当地グルメなどの返礼品はありませんが、協力しようかなと思われる方は、まずはクラウドファンディングのページをチェックしてみてください。
なお、このクラウドファンディングは、申し込んだ時点で寄付が成立するAll-in方式。目標金額に到達しなくても寄付は実行されます。