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小学館が「コロコロコミック 3月号」を販売中止に。「チンギス・ハーンの顔に落書き」問題で~ネットでは「マジかよ」「一瞬コロコロが終わるのかと思った」など驚きの声

[2018/3/6 13:39]

 小学館は3月6日(火)、「コロコロコミック 3月号」の販売中止を発表しました。

 また、「コロコロコミック」3月号を購入し、返品を希望する人に、定価相当を返金することも合わせて発表しました。返品&返金方法については、詳細が決まり次第、小学館のホームページ上で告知するとしています。

チンギス・ハーンの顔に落書きしたひとコマが問題になった「コロコロコミック」3月号表紙(Amazon.co.jpより)

 小学館は販売中止のお知らせの中で、「2月15日に発売致しました弊社月刊誌『コロコロコミック』3月号掲載の漫画『やりすぎ!!! イタズラくん』において、モンゴルの英雄であるチンギス・ハーンに関する不適切な表現があったことにより、モンゴル国国民の皆様をはじめチンギス・ハーンを敬愛する全ての方々にご不快の念を抱かせましたことを、深くお詫び申しあげます」と謝罪。

 「今後はかかる事態を起こさないよう、モンゴルの歴史・文化に関する知見を深め、一層の配慮をして参る所存です」としています。

 小学館は、同内容の謝罪文をモンゴル国のダンバダルジャー・バッチジャルガル駐日臨時代理大使に直接渡したことも明らかにしています。



元横綱・朝青龍さんの激怒ツイートで話題に

 コロコロコミック3月号については、発売から数日後、元横綱・朝青龍さんが激怒したツイートを投稿して話題に。モンゴル大使館が抗議声明を発表、モンゴル人が小学館前でデモをするなどの騒動に発展しました。

 こうした動きを受けて、大手書店の紀伊國屋、未来屋、くまざわが「コロコロコミック 3月号」の販売を中止するなど影響が広がっていました。今回は外交問題に発展しかねないこともあり、小学館が販売中止に踏み切ったと思われます。

 雑誌は発売後1週間の売れ行きが大きく、2月15日の発売から約3週間経過している現時点で発売中止しても売れ行きへの影響はさほど大きくなさそう。ただし、返品・返金対応については手間もコストもかかるため、やはり小学館としては“痛手”になりそうです。


ネットでは販売中止に驚きの声

 コロコロコミックの販売中止が伝えられると、Twitterなどでは「マジかよ」との驚きの声が上がりました。

 「3月号のみの話しなのね。一瞬コロコロ自体終わるのかと」など、コロコロコミックが休刊になるのかと一瞬勘違いしたという人も少なくありません。

 「巻き込まれた他の作者が気の毒」という声も複数見られます。一方で、「歴史上の偉人をネタにした表現を使ってるものがあれば、それを理由に攻撃して謝罪させて規制に追い込むことができる」前例を作ってしまいましたね」というつぶやきも。

 日本のマンガは世界中にファンがいる時代となり、今後は日本国内で販売しているコミック誌でも、海外の目を意識する必要があるのかもしれません。

[工藤ひろえ]